観光・地域資源マーケティング成功のポイント

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観光・地域資源マーケティングのポイント

最近、私が多くコンサルティングや講演のご依頼を受けるのが、観光や地域資源を使ったマーケティングについて、です。

ここでは「観光・地域資源マーケティング」と呼ぶことにします。それは多くの場合「地方の地域振興」が目的となります。東京や大阪が「地域振興しよう」とはあまりならないようです。それどころか、東京は「一極集中を是正しろ」とよく言われます(私はそれに必ずしも賛成しませんが、そのことの是非は横に置きます)。

地域振興を主な目的とする観光・地域資源マーケティングには、以下のような分野があります。

・観光:当地を訪れる観光客を呼びたい
・産品開発:地域の産品を売りたい
・移住:移住者を増やしたい

多くはこの3つでしょう。ここでは、この観光・地域資源マーケティング、特に「観光」と「産品開発」について語りたいと思います。「移住」については、少し様相が異なりますので、ここでは除外しますが、基本的な考え方は全く同じです。

なお、最初にお断りしておきますが、私は観光・地域資源マーケティングの専門家ではありません。私は「マーケティングの専門家」ではありますが、「観光・地域資源マーケティング」だけの専門家ではない、ということです。

観光・地域資源マーケティングのお手伝いをすることは多くありますが、それは、生産財の営業活動のコンサルティングだったり、子供向けの知育商品のマーケティングのお手伝いをするのと同じレベルで、の話です。

地域振興についての講演などのご依頼いただくことはかなりあるのですが、それはおそらく通常のマーケティング理論がそのままあてはまる、という主催者さんのご理解があるためかと思います。実際、「観光」や「産品開発」などは民間企業が行う普通の「マーケティング」です。「観光」も「産品開発」も、普通に営利企業がしのぎを削って頑張っていますよね。

地域振興のポイントは「外貨獲得」

観光・地域資源マーケティングの目的は、通常は「地域振興」です。

「地域振興」の主目的(の1つ)は、その地域を豊かにすることです。

となると、観光・地域資源マーケティングの目的は「外貨獲得」になります。その地域「以外」から「お金」を引っ張ってくることです。

なぜならそうしないと地域が「豊か」にならないからです。

その地域の「中」でお金を回しても、その地域の平均所得は上がりません。その地域の平均所得を上げようと思ったら、「外」からお金を持ってこないといけないのです。

「外」とは、具体的に言えば、「近郊の大都市」です。なぜなら大都市にはお金があるからです。「豊かな地域」からお金を持ってくる、というのが「外貨獲得」につながるわけです。

地域振興の評価指標(KPI)は、「獲得した外貨」の金額

となると、地域振興を目的とする観光・地域資源マーケティングが目指すところは、外貨獲得です。

すると、観光・地域資源マーケティングの成否が測られるのは、

・獲得した外貨の金額

ということになります。

「観光」と「産品開発」においては、そう言い切ってしまって良いと思います。だからこそ、大都市(=お金があるところ)を狙うことになります。

こう考えてくると、観光・地域資源マーケティングと言っても、本質的には企業のマーケティング活動と全く同じであることがわかります。企業の場合は、通常「売上・利益の最大化」を目的とします。観光・地域資源マーケティングの場合は、地域外からの「売上」を最大化することを目的とする、ということになります。

ただ、「移住」については、「外貨」というよりは「人」の獲得ですので、金額で成否を測るのは少々違うかと思います。

私の専門である企業のマーケティングと、観光・地域資源マーケティングは本質的には同じです。ここからは、いわゆる「マーケティング理論」を、観光・地域資源マーケティングにあてはめながら考えていきましょう。

ここで依拠するマーケティング理論は、拙著「ドリルを売るには穴を売れ」で紹介している5つの基本理論からの抜粋です。

観光・地域資源マーケティングの基本1:ベネフィット=お客様へのうれしさを具体的に考えよう

観光・地域資源マーケティングで考えるべきは、

・お客様(=近郊の大都市の方)に提供できる価値=うれしさ

です。

ここでよくある勘違いが、「うちの地域には温泉がある」「自然が豊か」というようなことが「価値」になる、という勘違いです。

そのような「物体」に価値があるわけではありません。はっきり言ってしまえば、温泉は「ミネラル豊富なぬるま湯」にすぎないわけです。

それをどのような「うれしさ」に変えるか、が重要です

例えば、あなたが「ハーゲンダッツのアイスクリーム」を買うとき、本当に買っているのは「乳脂肪分などを凍らせた低温の物体」ではありません。「1日の疲れをいやしてくれる、濃厚な甘さの食後のデザート」です。

温泉が提供する価値は、例えば「美肌」です。お客様が女性であれば、「美肌」は高確率で刺さるでしょう。

企業で温泉に宿泊して鋭気を養う、というような場合もあります。そのような場合は、「裸のつきあいで、親睦を深め、団結力を高める」というようなことが企業にとっての「価値」になるかもしれません。団結力が高まれば、要は売上や利益につながる、ということです。

「自然」もそうですね。「自然がある」だけでは価値になりません。

疲れたビジネスパーソンであれば(私がそうです……)、緑の中でリラックスして、また来週から元気に働ける、というのは「価値」になるでしょう。

私には小学生の娘がいますが、娘が自然の草原で裸足で走り回り、バッタを追っている姿は、子供本来の姿で非常に安心します。これは都心では得がたい「価値」です。そのため(にかなりのお金を投じて、自然豊かな地方に行くわけです。

例えば、すごく水質の良い川が自然資源としてあったとしましょう。「子供が川で水遊びできる」は価値にはなりますが、それでお金が取れなければ、外貨獲得ができません。

しかし、その川の水を使って(濾過などはする必要があるかもしれませんが)色々な価値が作れます。

・地元のおいしい水を使って、その場でたてて入れた地元産のお茶
・地元のおいしい水を使って作ったかき氷

・地元のおいしい水を使って、地元のおいしい米を炊いて作った炊きたてのおにぎり

などにすると、「水」が一気に「具体的な魅力」を持ち、「お金」に変わりうるわけです。

埼玉県に長瀞町という町があります。ライン下りや岩畳で有名なところです。そこで人気なのが「かき氷」です。山でとれる「天然氷」をかき氷にして、そのおいしさで大人気に。千円前後以上する高価なものですが、行列もできるそうです。

「天然氷」はお金になりませんが、「おいしいかき氷」にして当地の名物にすれば、それで集客すら可能になるわけですね。非常に上手な例だと思います。

つまりは、「地域にある何か」(地域資源)を、どのようにお客様の「うれしさ」に変えるか、というのがマーケティングの基本中の基本であり、そして観光・地域資源マーケティングにおいても一番大事なことです。

観光・地域資源マーケティングの基本2:ターゲット=お客様像を具体化しよう

「温泉」「自然」ではなく「価値」「うれしさ」を売る、というのが観光・地域資源マーケティングの基本中の基本です。

ただ、難しいのは「求めるうれしさ」が人によって違う、ということです。

ですので、人を分けて対応する必要があります。マーケティングではセグメンテーションと呼ばれます。

そして、狙いをつけます。狙う顧客を「ターゲット」「顧客ターゲット」などと呼びます。

売上を上げよう、たくさんの人に来てもらおう、と思って「万人」を狙うのが失敗のモト。

「万人」を狙うと失敗します。私が、観光・地域資源マーケティングのお手伝いをさせていただくときにつけさせていただく条件の1つがコレです。

コンサルティングの依頼を受けるとき、「万人を狙おう」という方針のところは、お手伝いを断ります。なぜならもうその時点で失敗することが決まっているからです。私が入ろうと入るまいと失敗するので、入る意味がありません。

地域振興という意味では「外貨獲得」が重要ですから、まず市場を「近郊の大都市」に絞る必要があります。その「近郊の大都市の人」の中でも「誰を狙うか」ということを具体化する必要があります。

例えば観光について考えてみましょう。

・シニアの方
・小学生の子供がいる家族
・20代男女のカップル
・30代女性の1人旅

全て、求めるものが違います。「神社仏閣」はシニアの方に刺さっても、「小学生の子供」にはかなり難しいでしょう。子供には「川下り」などのアトラクションの方が楽しいですよね。逆に「川下り」を80才の高齢者にやっていただくのは命の危険も伴います。

「全員の方」を狙おうとするからおかしくなるんです。

広告媒体1つとっても顧客によってすべきことが全然違います。シニアの方を狙うなら、新聞広告や折り込み広告でしょう。しかし若い方は新聞を読みません。若い女性なら、インスタがいいです。TikTokでもいいです。しかしシニアにはインスタもTikTokも多分刺さりません。

さらに、「シニア」と言っても、75才くらいを分岐点に、ニーズが変わります。75才以上の方、いわゆる後期高齢者の方は、足腰が弱くなってきます。海外旅行よりも国内旅行を好むようになります。バリアフリーなどを充実させる必要もあります。

例えばコロナ前は「訪日外国人を狙おう」というような動きが多く見られました。が、「訪日外国人」の中でも誰か、という話です。単純な話、米国の方、中国の方、韓国の方、では言語が違います。広告を出す国も違います。メニューの言語も変わります。全部やります? 英語を使いこなせる人材を採用するだけでも大変ではありませんか?

顧客層を広げた方が顧客が増えるという勘違い

顧客ターゲットを絞るのは、難しいです。これは、観光・地域資源マーケティングに限らず、通常の企業のマーケティングでも同じ問題を抱えます。

「顧客を広げた方が顧客が増える」という勘違い

をしてしまうんです。

なぜ「勘違い」かというと、「顧客を広げることは、競合を広げること」に等しいからです。ここに思い至らないんです。顧客を広げるほどに自分の強みが活かせなくなります。つまり、競合が強い顧客に広げていくことになります。つまりは勝てなくなるんです。

自分の地域の強みが刺さるお客様にきちんと絞ることで、むしろ顧客は増えるはずです。増えないのであれば、それは顧客ターゲットの設定か、あるいは別の何かがおかしいのです。

ちなみに、「マクドナルド」は万人に売れている、という反論を思いついたアナタ、素晴らしいです。

その通りです。が……本当にそうでしょうか?

マクドナルドにしても、

・「平日朝のビジネスパーソン」に、プレミアムローストコーヒーと朝マック
・「平日昼の昼食を取りたい人」に、テイクアウトのビッグマックセット
・「車で来る人」にドライブスルー用のレーン
・「平日の夕食を取りたい男性」に、「倍マック」(100円で肉が倍になる)
・「休日の昼食に来る子供づれの家族」に、「ハッピーセット」(おもちゃつきメニュー)

と、顧客ごとにしっかりした別々の「矢」(打ち手)を放っていることがわかります。

1つ1つの顧客セグメントにしっかりと狙いをつけた「細く鋭い矢」を放っています。その「結果」として「万人」が来ているんです。

例えば、朝の時間帯を強化するために、マクドナルドは全店に良質なコーヒーマシンを入れました。約3000店という店舗数を考えると、すさまじい投資金額になります。

「全員」を狙ってコーヒーマシンをいれたわけではなく、「平日朝のビジネスパーソン」を狙ってコーヒーマシンをいれたわけです。実際、平日の朝にコーヒー無料キャンペーンをやっていたことを記憶しています。

そして、「休日の昼」に来る家族を狙って「ハッピーセット」というおもちゃつきメニューを出しています。家族に対して「コーヒーがおいしい」と言っても意思決定者である子供には刺さりません(お父さんはうれしいかもしれませんが)。それよりはキーマンである「子供」のための「おもちゃ」が重要なんです。子供に「パパー、マックいこーよー」と言わせる打ち手(=おもちゃ)が重要なんです。

「万人」が「すべて同じメニュー」を頼んでいるわけではないのです。

繰り返します。マクドナルドの場合は、1人1人にしっかりと「それぞれに来る理由」を作った「結果」として、「万人」が来ているだけです。

これは、マクドナルドが単独店としては日本最大のチェーンだからできる(日本最大ですのでむしろやらなくてはならない)話です。

もしあなたにそこまでの余裕と資源があれば、全方位的に狙っていいと思います。しかし日本で全方位戦略がとれるのは、東京だけではないでしょうか。JR東海の「そうだ 京都、行こう。」でさえ、かなり顧客ターゲットを絞っているように思います。

観光・地域資源マーケティングの基本3:強み=「この地域を選ぶ理由」を作ろう

まず、「観光」にしても「産品開発」にしても、競合がいます。その競合ではなくお客様が自分の地域を選ぶ理由が「強み」です。

まずは「競合」を把握しよう!

「強み」を考える前に、「競合」のことを考えましょう。なぜなら「強み」はあくまで「競合」との比較の上で考えられるべきものだからです。

例えば、「観光」の場合について考えてみましょう。「顧客ターゲット」が近隣大都市在住の小学校低学年のいる家族だったとします。1泊2日の家族旅行としましょう。

その場合、その家族が住む近隣大都市から、1泊2日で行く圏内の「他の観光地」が競合になるでしょう。

となると、「他の観光地」ではなく「自分の地域」を選んでいただく必要があります。そうでなければ自分の地域に来ていただけません。

だからこそ、「お客様が競合ではなく自分の地域を選んでいただく理由」が必要になります。それが自分の地域の「強み」となります。

まずは、この「競合」の意識を持つことが大切です。自分が好む・好まざるとは無関係に、ほぼ全ての商品・サービスには「競合」があるのです。何もしなければ、その「競合」が選ばれてしまい、自地域は閑古鳥、となってしまうのです。

「お客様は自地域を他の何と比べているのか」

行政の方には、このような「競合の意識」があまりないように見受けられます。むしろ「横並び」意識が強いでしょうか。

競合と「横並び」では自地域を選ぶ理由がありません。

「競合」ではなく自地域を選んでいただく理由が「強み」となる

ではどうすれば良いかというと、他人がやらないことをやり、それが「独自の魅力」となったときに初めて「自地域が選ばれる」わけですね。

「競合にはない、自地域の独自の魅力を作る、訴求する」

ことでお客様に選ばれるわけです。それが

その「競合と同じ事」をやっていても、お客様が選ぶ理由にはなりません。

「自地域でしか提供できない独自の魅力」を作るのが大事です。

世界的な雪合戦の聖地となった北海道有珠郡壮瞥町

私が地方の「観光振興」での理想と考える1つの例が、北海道有珠郡壮瞥町(そうべつちょう)の「雪合戦」です。

壮瞥町は、あの洞爺湖のあるところであり、観光スポットとしては昭和新山があります。

『夏、多くの観光客でにぎわう昭和新山も冬は人影もまばらな状況になる。停滞する閑散期の地域経済を活性化させること ― これが壮瞥町の悲願であり、大きな課題であった。「冬の壮瞥町を暗く閉ざす『雪』を活用し、全く新しい地域づくりに挑戦しよう」』

壮瞥町役場内 昭和新山国際雪合戦実行委員会 HP
http://www.yukigassen.jp/about/history

北海道の雪深いところですので、冬にはすることがなくなり、人が来なくなるわけです。

だったら、ある意味の厄介者である「雪」を活用した地域振興を目指そう、となったわけです。この逆転の発想、弱みを強みに変えようとするしたたかなアイディアが素晴らしいです。

そして思いついたのが雪合戦。

スキーマラソンをはじめ数々のアイデアが検討されたが、いずれも既に各地で実施されており決定打とはならなかった。議論が空転する日々。そして同年12月、東南アジアからの観光客が雪と遊ぶ姿をヒントに、「昔の雪遊びの楽しさを現代に再生しよう」と雪合戦をイベント化するアイデアが浮上した。 昭和新山国際雪合戦が産声をあげたのである。

壮瞥町役場内 昭和新山国際雪合戦実行委員会 HP
http://www.yukigassen.jp/about/history

ここで素晴らしいのが、他地域でやっているようなイベントは最初から却下していったわけです。なぜならそれでは二番煎じとなり、独自の魅力とならないからですね。

「自地域だけでしかやれないようなことをやろう」という、差別化の発想があったのが良かったですね。

その後、1993年に日本雪合戦連盟設立、海外でもロシア、オーストラリア、オランダ、スウェーデン、カナダ、アメリカ、ベルギー、と海外の雪合戦連盟を設立、2013年には国際雪合戦連合が発足します。

海外に目を向けたのも素晴らしいです。これはまさに「域内でお金を回す」のではなく「外貨獲得」、域外からお金を持ってこようとしているのですね。リアルに「外貨獲得」ですね……

そして、今では世界的な大人気イベントに成長しました。

『いまでは観戦客や選手を含めて世界各国から2万6千人が集まる大会へと成長した。2月の国際大会には中国のチームなども参加を予定する。昭和新山国際雪合戦実行委員会の担当者は「競技観戦はもちろん、近隣の飲食店による出店なども人気」という。会場周辺のホテルや観光施設の利用客が増えるため、町おこしにつながっているようだ』

2019/01/28 日経MJ P.11


このまま成長していけば、さらに世界的なイベントになっていきそうですね。

北海道の雪深い地方の町が、世界的なイベントを主導して行い、それがそのまま地域振興につながっています。

予算がたくさんあったわけでもないと思います。それでもこのようなことができるわけですね。北海道ではどの場所にも「雪」はあるでしょう。その「雪」に「知恵」と「熱意」を加えることで、このようなことが可能になるんです。ものすごく夢のある話ではありませんか?

「産品開発」の場合も同じです。例えば「自地域の特産果物を使ったジュース」を開発するとしましょう。

地域振興という意味では、他地域の人に売ることで「外貨獲得」につながります。ですから、例えば近隣大都市のスーパーマーケットで販売するとしましょう。

となると、そのジュースが置いてある棚で、「隣に並んでいる別のジュース」が競合になる、ということになります。そのジュースではなく、自地域の 「特産果物を使ったジュース」 を選んでいただく理由が必要です。それが「強み」になりますね。

「安心・安全」「おいしい」「高品質」だけでは刺さらない。強みは具体化していこう

「店の売り場にある他のジュース」 」について考えてみましょう。

「その特産果物ジュース」の「強み」は何ですか? と聴いてみると……

ご返事は、大体

・おいしい
・安心・安全
・100%果汁で高品質

といったような言葉が返ってきます。

さて……それで売れると思います?

「強み」とは、「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」です。

まず、「おいしい」は強みにはなりません。というのも、「まずいジュース」など世の中には存在しないからです。

・どちらもおいしいジュースを比べて、自分を選んでもらう

ということが必要です。「おいしい」で勝負するなら、競合となる「店の売り場にある他のおいしいジュースと、おいしさという意味でどう違うのか」と、「強み」を具体的に考える必要があります。「おいしい」で止めずに、「どうおいしいのか、競合のおいしさとの違いは何か」と具体化していくわけです。そのあたりは普通の食品のマーケティングと全く同じですね。

以下同文です。「安心・安全」も、「店の売り場にある他のジュース」が「毒」なのであればそれだけで「強み」になります。でも毒ジュースなんて売っているはずがありません。一般に売られているジュースは、安全基準を満たしています。となると、同様に「どう安心・安全なのか」と強みを具体化していくわけです。

「100%果汁で高品質」は、「店の売り場にある他のジュース」 が100%果汁でなければ、魅力的かもしれません……が、ご存じの通り、普通に紙パックの100%果汁はありますね。ただ、紙パックの100%ジュースの多くは「濃縮還元」です。あなたの「特産果物ジュース」が絞ったままのストレートであれば、それを魅力的に伝えましょう。が競合もストレートジュースであれば、それも同じになってしまいます。となるとやはりどう「高品質なのか」を考えていくことになります。例えば「とれたて2時間以内のものをすぐに手で絞って詰めている」などなら、「高品質」と言えるかもしれません。

「温泉」? 「自然」? 「文化遺産」? そんなのどこにでもありますよね

「観光」の場合、「あなたの地域の強みは何ですか? 他の地域ではなくあなたの地域に来る理由は何ですか?」と聴くと

・いい温泉があります!
・自然が豊かです!
・国宝の神社仏閣があります!

というようなお答えが返ってくることが多いです。

まあ、それは確かにそうでしょうが……それって別に日本中どこにでもありますよね? 「温泉」「豊かな自然」「神社仏閣」がないところを探すのが珍しいくらいです。

温泉に至っては東京のお台場にも「大江戸温泉物語」があったりします。「自然」も、東京でも郊外部にいけばそれなりに豊かな自然があります。

繰り返しますが、「競合ではなく自地域を選んでいただく理由」が強みです。

「競合にはない独自の魅力」が必要なんです。観光の場合、「わざわざその地域を選ぶ決定的な理由」が重要なんです。

同じ「温泉」でも、湯量No.1を誇る「別府温泉」がありますね。また、「草津」も湯量は豊富ですが、草津の魅力はあの「湯もみ」ですね。湯布院などは「いい雰囲気の街めぐり・湯めぐり」が魅力。

「温泉があります」では、強みになりません。このような「他地域にはない独自の魅力」をどう「作っていくか」が大事です。

「温泉そのもの」ではなく、歴史的な事実と組み合わせる手もあります。例えば、「織田信長が〇〇の戦いの前に入った温泉」などの歴史的な事実があれば、それはやり方次第で強力な強みとなります。

また、その温泉の効果で「美肌」が強力なのであれば、食事や運動と組み合わせる手もあります。例えば「美肌にいいおいしい薬膳料理」と、「デトックス運動」や「美肌ヨガ」(あるかどうか存じませんがありそうですよね)などを組み合わせるわけです。すると、温泉や食事が一体となって「独自の魅力」を作り出すことになります。

このようにして「自地域の独自の魅力」を作っていくんです。

観光の場合は、とにかく「ここでしかできない体験」を創り出そう!

島根県の三瓶山というところで「天空の朝ごはん」という人気イベントを開催しています。

『これまで40回以上開催して延べ約1500人が参加。「2度、3度と訪れるリピーターも多い」という』

2021/05/10 日経MJ P.11

かなりの人気イベントですよね。

どんなイベントかというと、早朝まだ暗いうちにリフトで山頂に登り、日の出を眺めながら地元の食材を使って作られたおいしいパンとスープの朝ごはんをいただくという贅沢なモノ。

何が「強み」かというと、1つはリフトで上って朝日を眺められる、というところが大きいと思います。山頂から日の出を見るためには、通常は真っ暗な山道を登山する必要があります。時間と体力もいりますし、危険です。遭難対策装備も必要です。しかしここにはリフトがあるために、気軽にカンタンに山頂に登れるんです。

体力的にラク、かつ安全に「山頂から日の出を見ることができる」わけです。

もう1つは、地元食材を使ったおいしいこだわりの朝ごはん。

地元の食材を使ったパンの名店が作ったこだわりのパン、本格洋食店のスープ、それに三瓶山の湧き水で入れたおいしいコーヒー。すごくおいしそうですよね。これを、日の出を見ながらいただけるんです!

このような「ここでしかできない体験」というのは、観光における非常に強力な強みになることが多いです。

ちなみにこれは中小機構が支援しており、「株式会社さんべ開発公社」が運営している「国民宿舎さんべ荘」が展開しているイベントです。公的な色を持つ団体がこのような素晴らしいアイディアを思いついたのは素晴らしいと思います。

これが素晴らしいのは、「特別な設備投資」などを行ったわけではない、ということです。

・既にそこにあったリフト
・地元のドイツパンの名店
・地元の洋食店
・地元のコーヒーの名店と三瓶山の湧き水
・太陽

を組み合わせた「だけ」。この組み合わせで素晴らしい「体験」という価値を創ったわけです。

ぜひこの「天空の朝ごはん」のHPをご覧になられてみてください。

本当の「独自資源」は「歴史」「文化」「風土」にある。それを掘り起こし、「魅力」に変えよう。ストーリーを作ろう!

多くの事実、そして私の経験則から、「観光」の場合は「歴史」「文化」「風土」が独自の魅力を作り出します。

というのも、「歴史」「文化」「風土」は、その地域に固有の「独自資源」だからです。特に当地の「歴史」などは、他の地域には絶対にマネできないものです。

これらは全て「見えないもの」です。見えないものだからこそ、その独自性の存在に気づきにくいんです。

そしてその「歴史」「文化」「風土」を使うことで、強力な「ストーリー」が生まれます。

岡山県に美咲町という場所があります。北は岡山市、南は津山市というところ。そこに関西圏からも人が集まる、「行列ができる食堂」があります。その名も「食堂かめっち。」

「食堂かめっち。」 は、なんと卵かけご飯の専門店。その「ウリ」は、500円(税込)で卵かけご飯が食べ放題となる「黄福定食 」です。

『口コミなどで人気を呼び、開店から12年半で計90万人、直近も月5000人が訪れるほどに成長した』『客の大半は町外からで、うち京阪神が3~4割を占めるという』

2020/10/19 日経MJ P.9

と、すさまじい人気ですね。大阪や京都からわざわざ来るんです! 

人気の秘密は、こだわりの卵かけご飯。 「食堂かめっち。」のHP から、そのこだわりポイントを抜粋します。

1.採れたて新鮮!! 毎日生みたてのたまごが届きます
2.美咲町内の棚田で栽培した「棚田米」
3.食堂かめっち。オリジナルのたまごかけごはん専用醤油

それぞれにこだわりポイントがあります。つまりはものすごくこだった卵かけご飯なんです。

ただ、ただですよ、なんで「美咲町で」という話になりますよね。別に東京でだって、こだわりの卵、こだわりのお米、こだわりのたまごかけご飯醤油は入手できます。

そこでカギとなるのが「歴史を使ったストーリー」です。

『美咲町は2005年3月に3町の合併で誕生したが、観光資源に乏しかった。そこで当地出身の明治初期のジャーナリスト、岸田吟香が卵かけご飯を好んで食べて広めたという史実に着目。町内に120万羽を飼育する西日本最大級の養鶏場、「日本の棚田百選」に選ばれた棚田が2つあることもあり、当時の町長の発案で旧うどん店跡に08年1月に開業した。第三セクターが運営する店は、町をPRするきっかけになり知名度向上につながった』

2020/10/19 日経MJ P.9 以下、各記事からの引用部分は『』で括ります。

なんと、卵かけご飯の始祖とも言える 岸田吟香氏が、美咲町の出身だったんですね! 町内には氏の記念かもあるとのこと。この「歴史的な事実」が、美咲町を卵かけご飯の「聖地」にするわけです。なんといっても「事実という根拠」はストーリー作りにおいて極めて強力。

そして、美咲町にはその卵かけご飯を構成する要素が全てありました。

・西日本最大級の養鶏場
・棚田百選に選ばれた棚田

これらの「歴史的事実」と「地元にあったもの」を組み合わせて作ったのが「美咲町はたまごかけご飯の聖地」というストーリーなんですね。

「観光」でも「産品開発」でも、大事なのは「その地域ならではのストーリー」です。それができると、商品・サービスの魅力がグンと高まります。

ストーリーを使ったマーケティングをしよう!

ストーリーと行っても「壮大な小説」を書こう、ということでは全くありません。

・ストーリーとは、お客様のアタマの中にくさびとなって残る印象的なコンセプト

です。

・納得感が高く、体験したくなるようなこと
・思わず知人に語ってしまうようなうんちくのネタ

を作ることです。

「ストーリー」と「キャッチコピー」とは全く違います。キャッチコピーは、強みをわかりやすく言い表したものです。

ストーリーは、そのキャッチコピーの背後にある「資源」や「事実」のカタマリと、その中核となる「面白そうなアイディア」です。

「ストーリーを使ったマーケティングのやり方」を単純に言ってしまうとこうなります。

1)「歴史資源」「地域資源」を集める。

まずはその地域にある「資源」を集めることが大事です。

特に観光の場合は、

・歴史資源:当地にある様々な歴史・歴史上の人物や出来事
・地域資源:食、文化、史蹟、設備、産業、などの様々な資源

という、2つが主力になることが多いです。分けて考えた方が考えやすいと思います。

歴史資源
・歴史的な事実
・歴史上の人物、当地出身の歴史的な有名人
・民間伝承
・歴史遺産・史蹟

通常はどの地域にも当地の支配者(お殿様)がいますので、その歴史なども洗ってみるといいでしょう。例えば、お姫様の物語であれば「若い女性向け」、お殿様と子供関係の歴史であれば「家族向け」などの展開ができるかもしれません。

地域資源
・自然(海・山・川・湖・森、など)や景観
・気候(晴天率が高い、盆地で霧が良く出るなど)
・温泉
・農水産・畜産・産業・産品(できれば当地に固有のもの)
・存在する史蹟(神社仏閣、お城、などと、その背後にある歴史や事実
・文化的なイベント(お祭り・神事)や、その背後にある歴史や事実
・食文化・郷土料理とその背後にある歴史や事実(例えば●●の消費が全国1位)
などです。

次で「組み合わせ」を作っていきますので、その組み合わせを広げるためにも色々な観点から地域にある資源をを集めるといいですね。ですから「あるものは何でも使う」という発想が大事です。

このときに大事なのが「事実」を集めることです。数字や歴史などは、記録されている「事実」となります。「事実」が、ストーリーの「根拠」「エビデンス」として、強力な説得力をお客様に与えるわけです。民間伝承等の場合は、それが「伝承されているという事実」があれば、「民間伝承が正しいかどうかはともかく、伝承されているという事実はある」と言えますね。

美咲町の場合も、

歴史資源
・卵かけご飯の始祖の方の出身地で、その方が日本に卵かけご飯を広げたという事実

地域資源
・西日本でも最大級の養鶏場
・棚田百選に選ばれた棚田

という、歴史資源×地域資源の掛け合わせでストーリーを作りました。

2)「資源」「事実」を組み合わせて「面白そうな考え」に落とし込む

次は、得られた「資源」や「事実」をつなぎあわせたり、組み合わせたりして「面白そうな考え」に落とし込みます。

その「面白そうな考え」が「ストーリー」と呼ぶものです。

「長編物語」というよりはコンセプトと言った方が近いかもしれません。中核のアイディア、ですね。

美咲町の場合は、歴史資源と地域資源を組み合わせて、

「美咲町はたまごかけご飯の聖地」という「面白そうな考え」

を作りました。お客様のアタマにグサっと刺さって残り続けるようなアイディアです。町長さんが考えられたということですが、素晴らしいマーケターの方ですね!

3)魅力的な「売り物」に落とし込んでお金に変える

そして、それを「お金」に変えるのが「商品」であり「売り物」です。ストーリーがいくら面白くても、お金に変わらなければ意味がありません。

そして、商品・サービスとしての競争力も必要です。食品の場合は、「すごくおいしい」は必須条件です。コンセプトありきで「そこそこおいしい」ではダメです。場合によっては失望すら生みます。

ある地域で特産品をテコにしたマーケティングを展開しようとしていました。その地域でとれるある作物を「丼料理」にしたのはいいんですが……一度食べればもういいかな、というようなものでした。それではダメなんです。宇都宮餃子にしても、「またここに来て食べたい」と思うから成功するわけです。

美咲町の場合は、卵、コメ、醤油、全てものすごくこだわって作った「こだわりの卵かけご飯」がこれにあたります。

非常にうまく考えられていることがよくわかりますね。

島根県三瓶山の「天空の朝ごはん」の場合は、「歴史資源」はありませんが、「地域資源」をうまく組み合わせて「天空の朝ごはん」という「面白そうな考え」(=ストーリー)を作ったことがよくわかると思います。

・既にそこにあったリフト
・地元のドイツパンの名店
・地元の洋食店
・地元のコーヒーの名店と三瓶山の湧き水
・太陽

このような地域資源を非常にうまく組み合わせて作ったわけですね。

最後に……笑われるようなことをするのが本当の差別化

以上で、主な内容は終わります。

最後に……このページの想定顧客の1つである「行政の方」向けに、ぜひお伝えしておきたいことがあります。

はっきり言えば、行政とマーケティングの相性は、あまりよくありません

1つ目の理由が、先ほどの「顧客ターゲットを絞る必要がある」ということです。行政はどうしても「あまねく平等に」サービスをしなければならない、という幻想にとらわれています。

「幻想」と言っているのは、そんなことはそもそも不可能だからです。例えば、「保育園」や「学童保育」などは顧客ターゲットを絞っていますよね……ターゲットを絞らない行政サービスなど、ありえるのでしょうか?

そして2つめの理由が、行政は「他と同じことをやる横並び」発想だからです。「前例がない」ものは却下されます。

そしてマーケティングは「他がやらないことをやる差別化」発想だからです。「前例がない」ものの方がいいんです。「前例がない」のは却下する理由では無く、むしろ「後押し」になるんです。

前例があるものは成功確率が低くなります。

典型例が、「ゆるキャラ」です。一時期は千を越えるゆるキャラが出てきました。しかし、そのゆるキャラで、成果を出した(外貨獲得への貢献や費用対効果)という意味で「成功」と言えるのは「くまモン」くらいではないでしょうか。「ふなっしー」も希有な成功例ですが、自治体のゆるキャラではありません。あくまで「個梨活動」(ふなっしーが自らそう言ってました。人ではなく「梨」ですので「個梨」なんですって)です。

くまモンの成功を見て、みんな「横並び発想」でゆるキャラに走り、みんな、本当にみんな、討ち死にしていったわけです。

どこかが「ゆるキャラ」で成功したら、もう「ゆるキャラ」をやってもダメなんです。でもみんなゆるキャラに走って結局失敗します。

どこかが「B級グルメ」で成功したら、もう「B級グルメ」をやってはいけないんです。でもみんなB級グルメに走って結局失敗します。

なぜ? 同じことをしたら差別化できないじゃないですか!!

もしあなたが、自治体などでそれなりの立場にいらっしゃる方でしたら、部下の方が「横並び」の企画を持ってきたら、却下してください。「前例がないことを考えろ」とおっしゃってください。

残念なことに、現実は、自治体の幹部が「横並び発想」で、せっかく部下の方がもってきた「独自の発想」を却下する、ということのようです。だから失敗するわけです。

よくわからないのは、「横並びの企画」ならOK、という判断基準です。「横並びは失敗する」というのは、マーケティングの実態調査の結果で、イヤというほど出ています。「横並びは失敗する」という「前例」も統計データも無数にあるのに、なぜその「前例」を無視するんでしょうか? このあたりは、私は自治体にいたことがないのでよくわかりません。

「萌えキャラ」を最初にやって成功した「あきたこまち」

今、世の中のポスターやパッケージは、「アニメ調の萌えキャラ」であふれていますよね。あれを今からやってもダメなんです。二番煎じどころか、3万番煎じくらいでしょうか。

やるなら、少なくとも10年前です。成功例は、「あきたこまち」。パッケージに、西又葵氏が書かれた「アニメ調の美少女」を採用し、大ヒットしました。2008年の話です。「萌え米」として話題になりました。お米はもちろん、農作物全体としても極めて珍しい試みです。

『秋田県産「あきたこまち」を若い世代にも食べてもらいたいと、「JAうご」(秋田県羽後町)が今秋の新米に採用したイラストレーター西又葵さんのデザイン米袋が話題を呼び、予約開始5日で例年の5倍近い800件を超える予約が寄せられている。』

秋田経済新聞
https://akita.keizai.biz/headline/453/

これは、最初にやったから話題になるわけです。

書籍では「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(もしドラ)が2009年に、「アニメ調のカワイイ女の子」の表紙を採用しました。それよりも早かった、というのはもう慧眼としかいいようがありません。

最初は不安だったと思いますよ。でもそれをやらなければ「観光」にしても「産品開発」にしても成功しない、ということです。もちろん今からマネしてもダメですよ。

2021年8月現在も、美少女パッケージは活躍中のようです。

あきたこまちの「萌え米」は先進事例でしたので、かなり抵抗もあったようです。当時としては画期的でしたので、画期的なことは反対されるんです。ただ、結果が黙らせた、という感じですね。うまくいくと、「オレがやった」という人が増えるんですよね。

「あきたこまち」のような「先進事例」は、その時には「笑われる事例」です。その成功を見て、今からやっても遅いんです。

自治体の皆さん、「横並びは失敗する」というのは、肝に銘じておきましょう。

「そうは言われても上司が……」という方は、ぜひこのページを上司さんに見せてあげてください!

そして「横並びは失敗するという前例はたくさんありますよ! 行政にとって前例はすごくすごく大事ですよね!」と言ってあげてくださいね!

この記事のまとめ

この記事では、観光・地域資源マーケティングの成功のポイントをまとめてきました。

・地域振興のポイントは「外貨獲得」

基本1:ベネフィット=お客様へのうれしさを具体的に考えよう
基本2:ターゲット=お客様像を具体化しよう
基本3:強み=「この地域を選ぶ理由」を作ろう

ストーリーを使ったマーケティングは効果的
・ 笑われるようなことをするのが本当の差別化

自治体や公的機関が行ったり支援したりしてきた事例をあえて使って来ましたが、公的機関が行う場合でもマーケティングの基本的な考え方は全く同じです。

もっと深く学びたい、という方は「ドリルを売るには穴を売れ」をぜひお読みいただければと思います。イタリアンレストランを事例にした「物語」ですので、わかりやすいと思います。

お勧めのマーケティング本:ドリルを売るには穴を売れ

ドリルを売るには穴を売れ 青春出版社刊 佐藤義典著 1,572円(税込)

このサイトの管理人&制作者、佐藤義典の著書。9万部を越えるマーケティング入門書のベストセラー。マーケティングの本質を小説形式でわかりやすく、実戦的に解説。マーケティングで最初に読む本です。アマゾンはここをクリック

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