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0円でマーケティングを身につける4つの方法
この記事の目次
「何かを売る」ことに関わる人はマーケティングを知っておきましょう
マーケティング、商品開発、営業、ウェブデザイナー、販促の方々など、いわゆる「何かを売ること」「売れるようにすること」が大事な仕事の方は、絶対と言って良いほど、「マーケティング」を知っておいた方が良いです。
なぜなら、マーケティングとは「何かを売れるようにする体系的な方法論」だからです。
売り物が「モノ」でも「サービス」でも「人」でも、なんなら選挙の立候補者も、です。選挙のときには必ず大手代理店などが正当の背後でマーケティングをしています。たまにそれがオモテに出てメディアで叩かれていますが、普通にやっていることです。なぜなら「投票していただく」こともマーケティングだからです。
別に、MBA(経営大学院)でマーケティング専攻をしよう、というようなことを言っているわけではありません。最低限で良いので、ある程度体系的なマーケティングの全体像を知っておきませんか、ということです。
しかも0円で。
●何かを「売る」ことに携わる方はマーケティングを知っておいた方が良い。なぜならそれは「売れるようにすることについての体系的な方法論」だから
●マーケティングは0円で学べる。このサイトにはそのような情報がたくさんある
●自分の購買行動から学ぶのは、顧客の「ホンネ」を知る最高のマーケティング学習
マーケティングは0円で学べる
昔、マーケティングをきちんと学ぼうと思ったら大変でした。私は1994年から米国留学をし、マーケティングと経営戦略を専攻しました。当時の金額で、授業料+生活費で1000万円くらいかかりました。ネット普及前の当時は、おそらくそれが最善の手段だったからです。
しかし、ネットが普及した今は違います。さらには、色々なところで色々な方がマーケティングの知識を広めています。
もちろん、お金をかけた方が早くきちんと学べるに決まっています。
しかし、それが障害となって「マーケティングを全くやらない」でビジネスをする、売ることに関わる、というのはあまりに危険だと思います。
お金をかけずにマーケティングを学ぶことが、今ならできるのです。しかも、非常に効果的な方法で、です。ある意味MBAに行くより役に立つかもしれません。
私はいわゆる米国のトップスクールMBA(ペンシルベニア大ウォートン校、世界でもトップ3に入ると言われる学校)を卒業しました。先行はマーケティングと経営戦略です。
学んだことは多くありますが、それでそのまま「売れるようになるか」というとそうでもありません。様々な実戦経験を経ずには売れるようになりません。ただ、実戦経験を経ると「理論」の大切さがあらためてわかります。「体系化されていない理論」は場当たり的なのです。
このサイトは、そのような
・トップスクールMBAで学ぶようなマーケティング理論
・私のBtoC、BtoBのマーケティングや営業の実戦経験
・コンサルタントとして様々なお客様に関わった経験
・メルマガ(売れたま!)を2003年以来欠かさず週2回出し続け、累計1800以上の成功事例の分析結果
をまとめたものです。
この記事では、このサイトを使いながら、お金をかけずにマーケティングを学べる方法を紹介します。
方法1:この2つの記事を読もう。読めば基本がわかる
まずは、この2つの記事を読もう!
以下の2つは、本サイトで最もお勧めの必読記事となります。
こちらは、マーケティングの基礎理論を絞りに絞って紹介したページです。マーケティングの基本的な考え方や、言葉を知っておくためにお勧めです
2万字前後くらいですので、30分くらいでお読みいただけるかと思います。これをご一読いただくだけで、マーケティングの基本的な考え方はおわかりいただけるかと思います。
こちらは、マーケティング戦略の基本的な考え方を知るためにお役に立つページです。経営戦略・マーケティング戦略の色々な要素を再統合し、5つにまとめたものです。基本的な考え方ではありますが、戦略BASiCSという名前をつけたのは私です。
4万字前後と少々長いですが、上の記事とダブっている部分もございます。
この2つの記事を合わせると、薄い本1冊分くらいの分量になります。
マーケティングの基礎、マーケティング戦略の入門、くらいまではカバーしています。
この2つの記事の内容をきちんとご理解いたただくだけで、「大企業の新人マーケター向けの、基本的な内容をしっかりおさえた2日間のマーケティング研修」を受けたレベルにはなるかと思います。
方法2:TVCMや電車の中吊り広告などを分析しよう! それはもう「実戦」
記事を読んだら、実戦してみましょう。マーケティングは「実戦する学問」です。お勉強しただけではマーケティングはできるようにはならないのです。
ちなみにピアノも空手も水泳も英語も自転車もそうですよね。本を読んだだけでは、できるようになりません。実戦して間違えてナンボです。自転車は何回も転んで乗れるようになるんです。
例えば、電車の中で中吊り広告が目に入ったとします。あるいは、TVを見ているときにCMが流れたとします。
・この顧客ターゲットは誰なのか?
・何を伝えようとしているのか?
・この広告を見た人に、何をさせようとしているのか?
などを考えるわけです。
やってみると、今まで何となくご覧になられていた広告やポスターでも「刺さる(見ている人にとって、魅力的な)もの」と「全く刺さらないもの」があることに気づかれると思います。
そして実に多くの広告が、「刺さらない」ということに気づかれると思います。
そして、「だったらどうすれば良いのか?」と考えるわけです。
ココ重要!この方法の何が良いって、電車の中などの暇な時間に、無料でできることです。電車でスマホゲームをやりながらでもできますよね(スマホゲームでもずっと集中しているわけではないですよね)。
さらに、リスクが全くありません。間違えても何も起きません。実際の商品開発で顧客ニーズを読み違えると、シャレになりません。しかし、電車の中でCMを見ながらアタマの中で考える分には、リスクゼロです。
方法3:自分の購買行動を自分で分析しよう!
さらにお勧めなのが、「自分の買ったもの」をマーケティング的に分析することです。
特にお金を払って何かをしたもの(買ったもの、食べたもの、でも何でも)が良いでしょう。
初めてマーケティングに触れる方にマーケティング研修をするときには、私はこの演習を行います。
というのは、「自分の日常的な購買行動」こそが、「買い手」としてマーケティングに参加しているということだからです。
「買い手」の背後には、必ず「売り手」がいます。あなたに、はい、あなたに買っていただくために、「売り手」がマーケティングをしているわけです。
ココ重要!あなたは「買う」ということで、その売り手のマーケティングに賛意を表明した(売り手のマーケティングが成功した)ということになります。
例えば、今日あなたが買ったお茶のペットボトル。なぜそれを買ったのでしょうか?
「水分補給」だけでしたら、公園で水がタダで飲めます(実際、私はそうしています)。そうではなく、百数十円払ってお茶のペットボトルを買った理由があるわけです。
その百数十円払ってお茶のペットボトルを買った理由こそがお茶の「価値」(ベネフィットと呼ばれます)。
例えば……
・公園を探すのが面倒、近くに公園がない=歩く手間・探す手間に価値があった
・冷たい(あるいは温かい)ものが良かった=温度に価値があった
・カフェインを補給してアタマをすっきりさせたかった=カフェインに価値があった
などですね。
そしてそして、その商品(ブランドと言っても良いです)を選んだ理由はなんですか? お茶のブランドなんて、いくらでもありますよね?
・他のお茶ではなく、そのお茶を選んだ理由はなんですか?
ここは色々とあると思います。
・正直何でも良くて、一番安いのが良かった(価格が魅力だった)
・その味が好きだった(商品が魅力だった)
・その自販機が一番近いところにあった(買える場所が魅力だった)
などなど。
実は、百数十円のお茶を買うにあたって、あなたはおそらく「無意識に」、これだけの意思決定をしているんです。
そして、その情報こそ、売り手が喉から手が出るほど欲しい情報なんです。その情報を求めて、数百万円、数千万円かけて、大手飲料メーカーが「マーケティングリサーチ」をするのです(本当です)。
ですから、あなたの全ての購買行動が「マーケティング」なんです。
以上は、BtoC(個人顧客対象のビジネス)の話です。
BtoB(法人顧客対象のビジネス)の場合も同じです。
あなたの会社が、何かを買うという場合(原材料、部品、机、パソコン、文房具、飛行機のチケット、など何でも)も、やはり「買い手」として意思決定をしています。
・その意思決定に関わる方はどなたですか?
・最終的にどなたが意思決定されますか(ハンコを押しますか)?
・予算は何部から出ますか?
・稟議書が回りますか?
・支払いのタイミングは?
などなどが、いわゆる「BtoBの意思決定」ということになります。
こちらも、売り手からみると垂涎の情報となります。
ココ重要!つまりは、全ての「お金を払って買う」という行為は、マーケティングなんです。
私の娘が幼稚園の年長だったときには、もうそういうような考え方を始めることができました。
あるレストランで、ケーキをいただきながらの私との会話が、娘の生まれて初めてのマーケティングレッスンでした。
「ねーねー、娘ちゃん、このケーキがもっと売れるようにはどうすればいいと思う?」「んーとね、もっとおいしくする!」
「あーそーだねー。あとは?」
「値段を安くする!」
「そうするともらえるお金はへっちゃうけどいい?」
「じゃーケーキに絵を描いてもらえば?」
「あー、なるほどー。パパなら、このお皿に娘ちゃんの名前を書くなー。そうすれば娘ちゃんうれしいでしょ?」
「うん、絶対買う-!」
というような話はできるわけですね。親バカですが、幼稚園生でもマーケティング的な発想はできるものだな、と驚きました。
ちなみに、あなたが「やっぱり買わなかった理由」もマーケティングです。例えば、
・車が欲しかったけどやっぱりやめた
・スマホの勧誘を道ばたで受けたけど、断った
・「契約先を変えると電気代が安くなる」というCMを見たけど、無視した
・店でお菓子を見た子どもに「パパー、〇〇買ってよー」と言われたが買わなかった
など、「しなかった」「買わなかった」ということもありますよね。
これは、売り手のマーケティングに「賛同しなかった」ということです。
その理由も、売り手は非常に知りたいのです。なぜなら売り手から見ると、「買った人」にはアクセスしやすいのですが、「検討したが買わなかった人」には非常にアクセスしにくいからです。
本当のホンネの情報は、買い手であるアナタのアタマの中にのみ存在する
この方法のメリットはいくつかあります。
まずは、無料でいつでもできるということです。例えば電車のホームで、今買ったペットボトルを見ながら、「なぜこれを自分は買ったんだろう?」と考えれば良いわけです。
自分が買ったものでなくてもできます。ご家族やご友人が買ったものについて、「ねーねー、なんでそれ買ったの?」とさりげなく聞いてみても良いですよね。
そして……あなたが「買った理由」あるいは「買わなかった理由」という「ホンネ」を知っているのは、アナタだけなんです。
買い手であるアナタが買った理由は、アナタしか知りません。買い手のホンネという「マーケティングの正解」はあなたの購買行動にあるんです。
自分の購買行動を分析するのは、実は非常に難しい
カンタンそうに書いていますが、この「自分の購買行動の分析」は、非常に難しいです。だからこそ非常に良い実戦練習になるんです。
例えば、アナタが今日外食されたとして、「他の店ではなく、その店を選んだ理由」を論理的に解説できますか?
おそらく、「なんとなく〇〇の看板が目に入ったから」くらいの理由になってしまうのではないでしょうか?
実はそれでは答えになっていません。どんな店でも看板を出しています。他の店の看板ではなく、その店の看板があなたに「刺さった」理由はなんでしょうか?
・看板の色ですか? 写真がおいしそうだったからですか?
・あなたの心理状態(空腹状態)ですか?
・あなたと一緒に食べに行く人を気遣ったからですか?
ペットボトルのお茶を買う、昼食の店を選ぶ、などは「無意識」の意思決定であるゆえに、実は非常に難しいことです。
ある意味で、これができるようになればマーケティング初心者は卒業とも言えます。
方法4:週2回、無料メルマガ「売れたま!」を読もう!
そしてそして、思いっきり我田引水です。
以上の通り、マーケティングは世の中に溢れています。良質な事例がたくさんあります。
その良質な事例を、きちんとした体系的な理論で分析した情報に触れることで、マーケティング力がググっと高まります。
できれば、週2回くらい、きちんとした情報に触れると良いですね。
しかししかし、なかなかそんな良質な情報に週2回触れるのは大変ですよね?
そんな情報が無料でメールで届けばうれしくありませんか?
実はあるんです!
それが、このサイトの元になっているメルマガ「売れたま!」です。
・そのときどきでタイムリーな事例を、
・上記の記事の理論などに基づき、体系的に分析した情報が、
・週2回、無料でメールで届く
というメルマガです。2万人以上が既にご購読中です。
2003年発刊、2021年時点で1800号を越える、由緒あるメルマガです。
週2回お読みいただくことで、アタマの中に「マーケティング脳」ができていきます。変な話ですが、仮に読まなかったとしても、メールでマーケティングメルマガが届く、ということで、上の内容を思い出して実戦トレーニングの意識付けになりますよね。
ぜひこちら↑からご登録いただければうれしいです。無料ですし、同じページからいつでもやめられます。
なんでこんな情報を無料で提供しているの?
これはよくいただく質問なんですよね。
週2回、メルマガを出すのって結構大変なんですよ。1号書くのにおよそ6時間かかりますから、週12時間、月48時間かかる計算です。
しかも無料です。
なぜかというと、「やりたいから」なんだと思います。
日本企業は、マーケティングがヘタなんですよね。それでものすごく損をしていると感じています。
技術力が高い日本企業が、マーケティングができないが故に(あるいはその必要性に気づかなかったがゆえに)どんどん中国企業の傘下に入っていくわけです(マーケティングだけの理由ではないにしても、ですが)。
日本を代表する企業が、どんどん外国企業のものになっていくのは、私はすごく悔しいです。
マーケティングを広めることが日本経済再生にもつながると信じて、このような活動をしています。
もし、この「0円で身につけるマーケティング」をキッカケにマーケティングを知った方が、企業などで成功されたら、これほどうれしいことはありません。
3,000円で学ぶマーケティング
ここまでは0円でしたが、もし3000円くらいなら払っても良いから、もっと知りたい、やってみたい、という方には、以下の2冊の本をオススメします。いずれもこのサイトの管理人&制作者、佐藤義典が書かせていただいた本です。
ドリルを売るには穴を売れ
ドリルを売るには穴を売れ 青春出版社刊 佐藤義典著 1,572円(税込)
このサイトの管理人&制作者、佐藤義典の著書。9万部を越えるマーケティング入門書のベストセラー。マーケティングの本質を小説形式でわかりやすく、実戦的に解説。マーケティングで最初に読む本です。アマゾンはここをクリック
こちらは、マーケティング基本書で、初めてマーケティングを学ぶ方が「マーケティングのマの字」を学ぶための本です。
理論だけではわかりにくいという方に、小説形式でマーケティング理論を解説しています。イタリアンレストランを舞台にした小説で、マーケティング理論をどう使えばいいのかを考えていきます。
「イタリアンレストランだとうちのビジネスと遠すぎる」と思われるかもしれません。
が、イタリアンレストランは、
・メーカー業:料理人(シェフ)
・サービス業:ホール(ウェイター・ウェイトレス)
という2つのビジネスが合わさった、マーケティングを学ぶ上で非常に汎用性の高い業種です。
「作る人」(料理人)と「売る人」(ホール)が仲が悪いというような話は、メーカーでもよく聞きます。まさにそのようなことがイタリアンレストランでも起きるわけです。
笑いあり、涙あり(?)の小説で楽しくマーケティングを学んでみませんか? 高校生以上ならお読みいただけると思います(実際、中学生の方がこの本を読んで名古屋から新幹線で私のところにコメントを求めていらっしゃいました。自由研究だったみたいです)。
図解実戦マーケティング戦略
マーケティングの初心者は卒業して、もう少し実戦的にやってみたい、という方のための、戦略の入門書がこちらです。
マーケティングの実務に必要な内容が広くカバーされています。
実際、私がコンサルティングをさせていただく際も、この本で紹介している
・戦略BASiCS
・マインドフロー
でおおよそ事足ります。
アマゾンが選んだ「ビジネス書ベスト100」の、「マーケティング・営業」分野で唯一日本人が書いた本として選ばれた本でもあります。売上とレビューで選ばれたようですので、それはすなわち読者さんに支持された、というのがうれしいです。
このサイトの管理人&制作者、佐藤義典の著書。 アマゾンビジネス書ベスト100 に選ばれたマーケティング戦略本のベストセラー。
豊富な事例を使い、マーケティング戦略を考える5つのツールをコンパクトに説明。戦略の入門に最適。アマゾンはここをクリック
消費税を入れると2冊で3,000円を超えてしまいますが(3,332円)、ここまでの内容をきちんとおやりになられると、マーケティングの実務をする上での必要最低限の準備はできた、と言えるかと思います。
もちろん、これ以外に専門的なことは色々とあります。私は1000万円・2年間かけて米国留学(ペンシルベニア大ウォートン校MBA)してマーケティングを学びに行きました。
が、マーケティングの「本質」というところは、0円で、あるいは3000円で十分おさえられるんです。ぜひご活用になられてみてくださいね。