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読めば自然にマーケティング力が身につく無料マーケティングメルマガ「売れたま!」
この記事の目次
マーケティングメルマガ「売れたま!」とは?
「売れたま!」とは、当サイトの管理人・制作者である佐藤義典が発行している、無料マーケティングメルマガの名前です。
(売れたま!イメージキャラクター)
週2回、身近な事例や新聞記事などからマーケティングの事例をとりあげ、それを理論的に解説するメルマガが売れたま!です。
2003年6月から、週2回のぺースを守って発行され、2022年11月に2000号を達成しました! 基本的に、週2回(月・木の夜に配信)を守っています。盆暮れ正月であろうとも、です。
2000もの事例を分析してきたマーケティングメルマガは、世界的にも希少だと思いますし、もしかしたら日本で、あるいは世界で一番マーケティング事例を解析してきたメルマガかもしれません。
売れたま!は「メールマガジン」ですので、流しっぱなしだともったいない、何かもっとお役に立てないか、ということで作られたのがこのサイトです。
このサイト、「売れたま!データベース」は、その過去配信記事(バックナンバー)のまとめサイトです。
このサイトは、あくまで売れたま!の「まとめサイト」であり、全ての売れたま!を掲載するわけではありません。タイムリーな情報が届きますので、メルマガの方にご登録いただければと思います。
週2回、無料でメールボックスに届くメルマガをお読みいただくことで、最新事例やその分析方法などがわかると共に、週2回事例に触れるだけで、「マーケティング」に対する意識が高まるという効果も期待できます。
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無料マーケティングメルマガ「売れたま!」を購読するメリット
今時、マーケティングの情報などはウェブサイト、ブログ、などなどに溢れています。ではなぜ売れたま!が読者様にご支持をいただいているのでしょうか?
1)事例を理論的に分析することで「再現性」が高まる
事例は色々と取り上げられると思いますが、体系的にきちんと分析されることで、「再現性」すなわち「自社に落とし込みやすくする」ことができます。
事例をそのまま使うというのは危険な場合があります。自分の戦略にあてはまらない事例は参考になりません。
が、理論的に分析することで「普遍的な学び」が得られます。
2)週2回定期的に届くので意識付けになる
自分の「マーケティング脳」を鍛えるには、まとめてやるというよりも定期的にマーケティングに触れるのが効果的だと私の経験からは言えます。週2回届くことで、意識付けされます。
3)時事ネタとして使える
最新(とも限りませんが、比較的新しい)事例を取り上げていますので、話題として取り上げることができます。例えば朝礼のネタだったり、少しだけマジメな雑談などにピッタリです。
読者様からのお声
こんなありがたいコメントをいただきました(2022年11月)
「いつもメルマガありがとうございます。10年ほど拝読して学びを頂いております。きっかけは「白いネコ~」でマーケティングの面白さを知ったことで興味を持ち、昨年、ようやく中小企業診断士にもなれました。
先生のメルマガは、楽しみながらマーケティング脳のトレーニングになります。また実務での暗中模索のなか、天からの啓示のように自分のアタマが整理されるきっかけにもなって助かっております。
先生の「売れたま!」のご解説や小説・ご著書のおかげで、世の中のマーケティング理論や仕掛けが分かりやすくアタマに入ってきます。ありがとうございます。このような機会が、ますます増えることを楽しみにしております。」
このようなコメントをこれからもいただけるよう、頑張ってまいります。
配信見本:2021年4月12日号 カップ麺QTTA:「おいしい」と「おいしそう」の違い
ご参考までに、こちらが実際に配信されたものです。テキストで送られますので装飾はありません。
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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
~MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン~
━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.744(累計1837) 2021/04/12
購読者:24,926(まぐまぐ: 16,055 自社配信:8,871)
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■_カップ麺QTTA:「おいしい」と「おいしそう」の違い_■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●食べて「実際においしい」ことと、それが「おいしそうに見える
か」は全く違う。「おいしそう」に魅せよう!
┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!
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◆東洋水産のカップ麺「MARUCHAN QTTA」が売上好調!
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●東洋水産のカップ麺「MARUCHAN QTTA」が売上好調!
少し前、香川照之さんのCMで話題になった東洋水産(マルちゃん)
のカップ麺、QTTA。
あのCMのおかげもあって、売上好調のようです。
-----------< 記事引用 >------------
◇『東洋水産の即席カップ麺「MARUCHAN QTTA(マルチ
ャンクッタ)」が2020年の9月にリニューアル後、売れ行きを
伸ばしている。スープや麺を改良してテレビCMではおいしさへの
訴求を強めた。リニューアル後3カ月の売上高は前年同期比で倍
増。足元も前年同期を上回って推移している』
2021/03/24 日経MJ P.10
以下、各記事からの引用部分は『』で括ります。
-----------< 記事引用 >------------
香川さんはご存じのようにドラマ半沢直樹に出演されましたが、その
オマージュ(?)として、「常務」に就任した、というのもニュース
になりましたね。
QTTAは昨年のリニューアル以来、売上好調とのこと。
ということで、カップ麺評論家の私が(ウソです)、早速買ってきて
実食。大手スーパーにはほぼ置いてあるようです。
本丸と思われる「コクしょうゆ味」をいただいてみると……
一番違う(と私が感じた)のは「麺」です。たとえて言うなら、「麺
を生麺っぽくしたカップヌードル」です。
QTTAは、パッケージに「しっかり麺」と大きく書いてあるよう
に、麺にこだわりをもっているような感じです。
スープや具材は奇をてらわずに、カップヌードルで食べ慣れたような
感じです。やはり際立つのが「麺」の違いです。
味は「好み」ですので人によると思いますが、私にはすごくおいしい
です。カップ麺ローテーションに入りそうです。コク味噌味というの
も買ったので、そちらも楽しみです。
話を戻して、記事中では、好調さの要因として
『テレビCMではおいしさへの訴求を強めた』
とあります。
今回は、このさりげない一言の持つ「深い意味」を考えていきましょ
う!
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◆東洋水産のカップ麺「MARUCHAN QTTA」が売上好調!
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●復習:マインドフロー
ビジネスの目的の一つは、お客様にファンになっていただくこと。お
客様は、以下の7つの関門を超えてファンになります。
認知: 商品・サービスの存在を認知する
興味: ニーズを感じて興味をひかれる
行動: 手に取る、HPを見る、などの行動を取る
比較: 競合商品と比較する
購買: お金を払って購買する
利用: 実際に使ってみる
愛情: 満足してファンになる
この関門を通っていく「ココロの流れ」が「マインドフロ-」です。
*マインドフローの詳細は拙著「図解 実戦マーケティング戦略↓で
http://tinyurl.com/a6ul5
●QTTAの課題:認知はあるが購入されていない
QTTAのリニューアルは2020年9月。リニューアルした理由は
何だったのでしょうか?
-----------< 記事引用 >------------
◇『クッタの発売は17年3月』『「ブランドの認知度は高かった
が、購入まで結びついていなかった」。即席企画1課の中嶋健太郎
課長は、リニューアルで購買率の引き上げを目指した』
◇『クッタの特徴は麺を揚げる際にパーム油だけではなくラードを使
っている点だ。ラードを使った商品は業界でも珍しく、ラードを使
うことで麺の香ばしさや甘みがより引き立つ。ただ「おいしさが消
費者にしっかりと伝わっていなかった」(中島課長)』
2021/03/24 日経MJ P.10
以下、各記事からの引用部分は『』で括ります。
-----------< 記事引用 >------------
このご担当者さんのコメントをマインドフローで分析してみると……
〇認知・興味・行動:認知率 認知は高く問題なし
×比較・購買 :購買率 ←ここに課題!!
?利用・愛情 :リピート率 ←味の問題(言及なし)
となる、ということです。
マインドフローは「数値化して、課題を数値で把握できる」ところに
大きな強みがあります。
この事例もそうですね。あと1つ、「リピート率」がわかれば、商品
・サービスの課題がかなりわかることになります(おそらく把握して
いると思われますが、記事にはありません)。
QTTAの課題は、
・認知はあるが、購入につながっていない
ということだったわけです。
では、その理由はなんだったのでしょうか?
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◆「おいしい」と「おいしそう」は全く違う
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●お客様の判断基準が、マインドフローの前半と後半で違う。
食品に限らず、「良いものを作れば売れる」と言われます。
しかし、「良いものを作る」だけでは売れません。これは、マインド
フローで考えるとよくわかります。
認知 店頭やCMで見て
興味 おいしそうだと思って
行動 手に取る
比較 他と比べて
購買 QTTAに決めてレジで買う
利用 実際に食べてみて
愛情 おいしかったらリピートする
「利用」で実際に食べてみて、ここで初めて「おいしいかどうか」
がお客様にわかります。
逆に言えば、「利用」の前までは、「実際においしい」かどうかは、
関係ありません。食べていないから、おいしいかどうかはわからない
のです。
「おいしい」と「おいしそう」は全く違うのです。
●買う「前」には、実際においしいかどうかは無関係
マインドフローの前半、特に「認知」「興味」「行動」で重要になっ
てくるのは、
「実際においしいかどうか」
では あ り ま せ ん。食べていないのですから、それはまだわ
からないのです(試食などをさせる手はありますが)。
マインドフローの前半(「認知」「興味」)で大事になるのは
「おいしそうに魅せる」
ことです。
そして、実際に買って食べた「後」(「利用」「愛情」)では、
「実際においしいかどうか」
が重要になります。おいしくなかったら、リピートがつきませんし、
今の世の中ではSNSで「まずい」と言われたりします。
お客様の判断基準が、マインドフローの前半と後半で全く違います。
〇認知・興味・行動・比較・購買:「おいしそう」かどうか
〇利用・愛情:「実際においしい」かどうか
そして、
〇「おいしそう」かどうか → まだ食べていない新規顧客の獲得
〇「実際においしい」かどうか→食べた顧客のリピートの獲得
にそれぞれ有効です。もちろん両方とも重要です。
●「おいしそう」と「おいしい」は打ち手が違う
「おいしそう」に見えるかどうかは、広告・販促・パッケージなどで
決まります。
「実際においしい」かどうかは、味作りで決まります。
これは、マインドフローがえぐり出す非常に重要なポイントです。
・「おいしそうに魅せる」→売り方(広告・販促など)
・「実際においしい」 →売り物(商品・サービス)
と、打ち手が全く変わるわけです。
担当部署も違うでしょう。「おいしそう」の担当部署は、「販促」の
部門でしょう。
「実際においしい」を実現する担当部署は、「開発」の部門ですね。
このように「おいしい」と「おいしそう」は、「課題」として全く違
うことなので、分けて考える必要があります。
●買う前に大事なのは「おいしそう」に魅せること
QTTAの課題はここにあったわけです。記事のこの部分です。
『「おいしさが消費者にしっかりと伝わっていなかった」』
食べる前には「実際のおいしさ」を伝えることは不可能ですから、こ
の厳密な意味は
「おいしそうに魅せられていなかった」
ということですね。これが、同じく記事中の
『ブランドの認知度は高かったが、購入まで結びついていなかった』
という、QTTAの課題の背後にあったことです。
QTTAの課題は、「おいしそうに魅せられていなかった」ことにあ
ったわけです。
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◆「おいしそう」に魅せる打ち手を打ったQTTA
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●「おいしそう」に魅せる打ち手を打ったQTTA
課題が明確化されれば、打ち手も決まります。
QTTAの課題は「おいしそうに魅せる」ことなのですから、それを
解決する打ち手を打ちました。
-----------< 記事引用 >------------
◇『19年末からリニューアル品の開発に着手。カップのデザインは
刷新前に比べてシズル感のあるラーメンの写真を前面に大きく表示
した。できあがりの写真を目立たせて「パッケージでおいしさが伝
わる商品にした」(中嶋課長)』
◇『「あなたも、クッタら、わかります!」。俳優の香川照之さんが
クッタを食べ、視聴者に強く訴えかける。クッタのリニューアルを
知らせるテレビCMだ』
◇『リニューアル後は「おいしそうに食べてくれる俳優の香川さんを
起用した」(中嶋課長)』『香川さんを「戦略担当常務」に任命し
たところ、テレビドラマの「半沢直樹」の効果もあり、香川さんが
演じた役柄の大和田暁が「常務に返り咲いた」として話題を呼ん
だ』
2021/03/24 日経MJ P.10
以下、各記事からの引用部分は『』で括ります。
-----------< 記事引用 >------------
「おいしそうに魅せる」ための打ち手をまとめてみます。
1)パッケージで「おいしそうに魅せた」
QTTAのHPに、新しいパッケージがあります↓
https://www.qtta.jp/
以前のパッケージは、昔のニュースリリースにあります↓
www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2019/03/qtta_2.html
以前のものと比較すると、記事にある
『シズル感のあるラーメンの写真を前面に大きく表示した』
という通りの印象を持ちます。
旧パッケージは、カップラーメンの上から撮った写真があるだけです
が、新パッケージでは、麺を箸で持ち上げて、麺を
「おいしそうに魅せている」
ものになっています。店頭で見ても、一番目立つのは「麺」の写真の
部分です。
まさに「おいしそうに魅せるパッケージ」ですね。
で、「麺」を大々的にフィーチャーしているのですが、その理由はお
そらく、一般のカップ麺との最大の違いが「麺」だからでしょう。
実際に食べてみて、「なるほど、だからこういうパッケージにしたの
か」というのがよくわかりました。
2)香川照之さんのCMで「おいしそうに魅せた」
そしてもう1つ、TVのCMです。CMのフォーカスは、もちろん
「おいしそうに魅せる」ことになっています。
そして顔芸?に定評のある香川照之さんを起用し、CM中で実際に食
べて、すごくおいしそうに「うまい!」という(若干オーバー気味
の)リアクションをして(させて?)います。
CM動画もHP(https://www.qtta.jp/)にありますので、ご覧にな
られてみてください。
●「メッセージ」を絞れば、一貫性が出て刺さる
そして、パッケージ、TVCMに加えて、HPでも「おいしそうに魅
せる」ことに注力しています。
-----------< HP引用 >------------
QTTAのこだわりPOINT
・麺:ラードを使った油で揚げたしっかり麺は、食べごたえ抜群!
・スープ:コクをしっかり立たせたうまコクスープと、麺からしみ出
すラードのまみがやみつきに!
・具材:思わず「くったぁ~」と言いたくなるほど具だくさん!
QTTA HP
https://www.qtta.jp/
-----------< HP引用 >------------
それぞれに「おいしそう」な写真を使い、存分においしそうに魅せて
います。
これにより、
〇認知・興味・行動・比較・購買 : 「おいしそう」かどうか
ここのマインドフローの関門を越えられたわけです。
半沢直樹で見事な敵役として好演した香川照之さんを「常務」として
起用し、話題を作った、というのも上手な演出ですよね。
ニュースサイトで結構バズりました。
結果として、冒頭の記事にあるような
『リニューアル後3カ月の売上高は前年同期比で倍増。足元も前年同
期を上回って推移している』
という好調ぶり。
やはり「おいしそうに魅せる」ことがカギだったわけですね。
「課題」がどこにあるのかを把握した上で(=おいしそうに魅せられ
ていない)、その「課題」を見事に解決したところ、それが売上につ
ながった、ということですね。
「実際においしい」ことと「おいしそうに見える」ことは全く違うこ
と、そしてそのような課題の把握にはマインドフローが有効であるこ
とがわかりやすい事例でしたね!
★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」
あなたの商品・サービスを「おいしそう」に魅せていますか?
ぜひお考えになってみてください!
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◆今日のまとめ
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●食べて「実際においしい」ことと、それが「おいしそうに見える
か」は全く違う。「おいしそう」に魅せよう!