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2010-04 敏腕BtoB営業マン
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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━BBC編Vol.017 2010/04/12
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●BtoBtoCで、 BtoB営業を強化しよう!
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◆スーパーBtoB営業マン ヨシさん
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●スーパーBtoB営業マンとの対談編、開始!
BBC編の「実戦編」!
売れたま!のBtoBtoC理論は、マーケティング理論としてはよ
くわかるけど、実際のBtoBって営業が多いですよね? 営業とし
てはどう活かせばいいの?
そんな疑問にお答えするため、今回から
スーパーBtoB営業マン ヨシさん との対談編、スタート!
ヨシさんは、家庭用防災機器メーカー(業界3位)の敏腕営業マンで
す。モノが売りにくいこの時代、会社からは毎年トップランクの評価
を得ているヨシさんですが、「BtoBで売れる秘密」を探っていき
ます!
ヨシさんの年齢は私と近く、都内のあるエリアの営業マネージャーさ
んです。
ヨシさんには、某所で私がマーケティングを教えていて、話している
うちに「これは色々引き出しがありそうだ」ということでスタバで3
時間くらいかけて、みっちりとヒアリングいたしました。
生の話をそのまま書くと色々とありそうですので、私の方で筋を変え
ずに細かい点を色々と変えさせていただいていること、ご了承くださ
いね!
3回シリーズ(予定)、第一弾です!
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◆復習:BtoBtoCマーケティング
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●BtoBtoCマーケティングとは
おさらいしておきましょう。
法人向けに売るのがBtoB
個人向けに売るのがBtoC、
というのはよく使われますね。
BtoBtoC、というのは、
B B C
企業→企業→個人
というプロセスです。最終的には個人顧客がエンドユーザーなのです
が、その前に、エンドユーザーに売る企業を通して販売する、という
ビジネスの流れです。
ではBtoBtoC 実戦営業編、お楽しみください!
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◆対談開始!
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ヨシ:あ、先生*、こんにちは!
(*ヨシさんからはこう呼ばれているので、そのまま表記します)
佐藤:あ、ヨシさん、いらっしゃい!
ヨシ:私なんかの話が参考になるかどうかわかりませんが……
佐藤:いえ、とんでもない! できる方に限って謙遜するもので……
ヨシ:いえ、ホントーにフツーに営業してるだけなんですけど……
佐藤:どうやって営業してるんですか?
ヨシ:えと、そう言われると困るんですけど……「どうも~」って言
ってお客さんのところ行って……
佐藤:そ、そりゃそうですけど……それだけじゃ売れないですよね?
ヨシ:うーん、そう言われると……ホントに「どうも~♪」って営業
に行ってるんですけどね……
佐藤:でも売上評価は高いんですよね?
ヨシ:そうですね……何でだろう?
佐藤:売れる営業マンって、本能的に「売れる営業」ができちゃうん
ですよね……
ヨシ:うーん……じゃあ何で私が売れるのか、教えてください!
佐藤:ははは、今日はそのための時間でもありますよ。
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◆ニーズの流れは右から左
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佐藤:まずは売り物を教えていただけますか?
ヨシ:家庭用の防災機器です。詳しくは言えませんが、○×△とか、
△□◇などです。
佐藤:それは、どんな家にも取り付けられるんですか?
ヨシ:やりようによっては、一軒家でもマンションでも設置できます
佐藤:ということは、商品自体はBtoCですよね。一般消費者がエ
ンドユーザーですね。チャネルはどうなります?
ヨシ:チャネルはハウスメーカーさんだったりします。
佐藤:なるほど、家関連のチャネルですね。その意味ではBtoBで
すね。売り先は販売代理店さんみたいな感じですか?
ヨシ:弊社から見ると販売取次会社さんですね。逆に弊社は取次会社
さんからは、「業者」のうちの1社に見えてると思います。
佐藤:機器の設置なんかはどなたがやるんですか?
ヨシ:設置は弊社でやることが多いですし、メンテは弊社にしかでき
ませんから、その意味ではエンドユーザーさんと接します。
佐藤:あ、ではこういうBtoBtoCの構造になっている、と……
そうなると、こんな感じですか?
(いつものように、A3の紙を取り出して……)
===============================
B to B to C
機器 → 取次会社 → 消費者
メーカー
===============================
ヨシ:あ、マンションなんかだとその間にマンションの「オーナー」
さんが入りますね。
佐藤:オーナーさんって、マンションの家主さんですね?
ヨシ:そうです。賃料を得る方です。法人のオーナーさんも個人のオ
ーナーさんもいらっしゃいます。
佐藤:なるほど、そうなると、マンションの場合は、こうなりますね
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
===============================
ヨシ:ええ、そうですね……なるほど、こう見ると、流れがわかりや
すいですね。
佐藤:ヨシさんからの提案や商品の流れは、左から右ですよね?
ヨシ:はい、もちろんそうですね。
佐藤:でも……ニーズの流れは、右から左、です。
ヨシ:どういうことですか??
佐藤:ヨシさんの会社の防災機器が入っているマンションに、入居者
さんが魅力を感じて入居するとオーナーさんが嬉しいですよね
ヨシ:ええ、それがオーナーさんのニーズです。空室率を下げるのが
オーナーさんが一番気にすることです。
佐藤:で、オーナーさんが空室率を下げる提案を取次会社さんがオー
ナーさんに提案できれば、取次会社さんも喜びますよね?
ヨシ:そうなんですよ! それ、私がやってることです!!
佐藤:どんなことやってるんですか?
ヨシ:ですから、「オーナーさんに空室率下げませんか?」っていう
提案しませんか、って取次会社さんにもっていくんです
佐藤:ほら、出てきた。それが本来の意味での「提案営業」じゃない
ですか。「どうも~」って言ってるだけじゃなくて(笑)
ヨシ:そ、そういえばそうですよね……そうかあ……私、そうやって
営業しているんですね……
佐藤:自分の強みと同じで、自分の得意とする営業スタイルって自分
では意外に気づかないんですよ。
ヨシ:ホントにそうですね……
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◆右からの「具体的」なニーズを埋めていこう!
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佐藤:じゃあここからは実戦BtoBtoC講義、です。
ヨシ:はい、お願いします!
佐藤:と言っても、スーパー営業マンのヨシさんがやっていることを
解き明かしていくだけです。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
===============================
佐藤:この図で、マンション入居者のニーズでヨシさんの商品が解決
できる悩みは何ですか? それがいわゆるベネフィットです。
ヨシ:もちろん、防災対策ができる、っていうことです。
佐藤:それじゃ粗すぎます。もっと具体的には?
ヨシ:え?
佐藤:防災対策をすると入居者さんは「どう嬉しい」んですか?
ヨシ:そ、そりゃ……色々と守れますよね……
佐藤:ですから、具体的に何を守れます? いや、私はわかって聞い
てるんですけどね(笑)
ヨシ:あー、先生意地悪だあ……
佐藤:だって私が言ってしまったらどうしようもないですよ。何を守
るんですか?
ヨシ:家族はもちろん、家財道具とか……
佐藤:今出てきたのが、家族の命と、財産ですよね。あとは……?
ヨシ:家族の命はもちろんですね。金銭的な財産もですけど、火事と
かで思い出も消えちゃったら、悲しいですよね……
佐藤:ほら、具体的に出てきますよね。家族の命、財産、思い出。こ
れを守るのが最後のC、「入居者」のニーズですよね。
ヨシ:なるほど、わかってきました。オーナーさんのニーズは「空室
率を下げたいです。ここははっきりしています。
佐藤:もう一声! 空室率は、客数ですよね。売上を上げるもう1つ
の要素は……?
ヨシ:あ! 客単価! そうか、賃料を落としたくないっていうニー
ズもオーナーさんにはあります!
佐藤:こうやって、客数×客単価、みたいなモレのないフレームワー
クを使うと、モレなく考えられますね。当たり前ですけど。
ヨシ:先生のフレームワークってみんなそうですよね。BASiCS
とか売上5原則とかマインドフローとか。
佐藤:BtoBtoCもそうですね。モレが無い体系を使えば、使う
人は中身を埋めることに集中できますよね。
ヨシ:あ……今やっていただいているのがその作業なんですね!
佐藤:そうなんです。で、ヨシさんの商品でどうそれを解決するかと
言うと……?
ヨシ:物件の価値が上がります! だから入居者数も増えるし、賃料
も下げなくてすむ!
佐藤:で、それは誰にとっての価値かというと……
ヨシ:えっと……あ! 右にいる入居者! ニーズは右から、ってそ
ういうことなんだ!
佐藤:そうなんです。で、次は中間のB、取次会社さんのニーズです
が……これが、ヨシさんの直接のお客様ですよね?
ヨシ:ここは、オーナーさんを見てます。取次会社さんもたくさんあ
るので、オーナーさんを囲い込むのに必死です。
佐藤:取次会社さんのニーズは、オーナーさん満足、と……
ヨシ:先生、これもニーズが右からですよね……
佐藤:わかってきましたね。ヨシさんは、取次会社さんに対して、ど
んなことをされてます?
ヨシ:こうすればオーナーさんが満足するよ、っていう資料を作って
持っていきます。
佐藤:そこにはなんて書いてあるんですか?
ヨシ:当社の防災システムで、物件価値を上げて、空室率が減る、っ
て……あ!
佐藤:そう。ヨシさんのやってらっしゃることって、そういうことな
んですよ。BtoBtoCというフレームワークで……
ヨシ:そうなんですね! 結構私、イケてる営業やってるじゃないで
すか!! へ-、そうなんだあ……
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◆売れる営業マンはお客様の「その先」を見る
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佐藤:そうそう。ヨシさん、「どうも~」って言って営業してるって
おっしゃってましたが、やるべきことやってるんですよ。
ヨシ:こうやってみると、わかりやすいですね。
佐藤:売れる営業パーソンさんの共通点の1つがこれです。
ヨシ:BtoBtoCで考えるってことですか? でも私は明確には
考えてませんけど……
佐藤:「直接のお客様の「先」を見る」んですよ。BtoBtoCと
言う言葉は使わないでしょうけどね。
ヨシ:なるほど! 直接見えているお客様だけを見ていては、売れな
いですよ!
佐藤:このBtoBtoCプロセスのカギはどなたですか?
ヨシ:オーナーさんです!
佐藤:メーカーである御社の、「直接のお客様」である「取次会社」
さんだけを見ていてはダメですよね?
ヨシ:その通りです! オーナーさんをつかむのが、最大のポイント
なんですよ!
佐藤:売るのに苦労される方って、昔の私もそうだったんですけど、
直接のお客様「だけ」を見てしまうんですよ。
ヨシ:それでは売れないでしょうね……
佐藤:そうですよね。「直接のお客様の「その先」」を見ないと。で
オーナーさんのニーズはなんですか?
ヨシ:入居者のご満足! やっぱり「その先」なんですね……
佐藤:ヨシさんに対談をお願いしたのは、ヨシさんが「売れる営業パ
ーソン」が共通して使う言葉を使っていらしたからなんです。
ヨシ:その一つが、この「お客様の先」なんですね?
佐藤:そうです。BtoBで売れるプロセスって共通化できるんです
よ。売れている方は、面白いように同じことを言います。
ヨシ:そうなんですねぇ……
佐藤:ここまでをまとめておきましょう。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
===============================
佐藤:上が提案の流れ、下がニーズの流れ、です。このようなニーズ
の流れが起きるように、左から右へ提案するんです。
ヨシ:確かにニーズの流れは右から左……こうやって図になると、す
ごいわかりやすいです!
佐藤:ヨシさんがやってらっしゃることは、このプロセスを左側を起
点に、モレなく起こすことなんですよ。提案の流れは左から。
ヨシ:な~るほどぉ、確かにそうです!
佐藤:防災機器ってほっておいて売れる性質のものではないので、何
らかの提案を左側から起こさないといけないんですよ
ヨシ:もちろんそうです。ちゃんと自分でもやっていたんですね……
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◆ノウハウを「見える化」すれば共有できる!
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ヨシ:ちなみに先生は「売れる営業パーソン」なんですか?
佐藤:今はともかく、昔は全然ダメな営業マンでしたよ。
ヨシ:そうなんですか?
佐藤:ヨシさんは、こういうことを何となくって言うか、本能的にで
きるようになりましたよね?
ヨシ:そうですね……
佐藤:私は本能的にできなかったので、売れる方法を必死で考えて、
試行錯誤して、今に至るんですよ……
ヨシ:先生も昔はできなかったんですね……
佐藤:だからこそ、こうやって体系化できるんですよ。本能的にでき
る人は、こんな体系化しなくてもできちゃうんです。
ヨシ:な、なるほど……
佐藤:ですから、売れる人に「売れる秘訣は?」って聞いても、「い
や、普通に売ればいいんですよ」って答えが……
ヨシ:あ! さっき私も……
佐藤:「どうも~って言いながら営業してるだけ」って(笑)
ヨシ:た、確かに……
佐藤:別に自分が売る分にはそれでもいいんですが、それだと人に教
えられないですよね。
ヨシ:その通りです……部下に教えるのは結構大変で……
佐藤:見て覚えろ、とか言ってません? 同行して、オレを見ればわ
かるだろ、とか……
ヨシ:…………耳が痛い(笑)
佐藤:自分ができる人ってそうなっちゃうんですよ。でもそれだと、
社内で成功事例として共有しようとしても、できません……
ヨシ:おっしゃるとおりで……その辺が私の課題です……
佐藤:BtoBtoCもBASiCSもそうなんですが、成功事例を
「論理体系」で分析すると、成功するべくしてしてるんです。
ヨシ:な、なるほど……確かにこうやってBtoBtoCのフローに
してみると……私、自然にやるべきことやってますね。
佐藤:ですよね? 見える化すると、人に教えやすくなります。ヨシ
さんが部下に説明するときも、この図を使ってくださいね。
ヨシ:はい! 今までは体験談なんかをよく話してたんですが、体験
談じゃだめですか?
佐藤:体験談「だけ」ではダメです。「普遍化」しましょう。
ヨシ:普遍化、とはなんでしょう?
佐藤:「オーナーを攻めろ」ではなく「お客様の先を見ろ」というこ
とです。オーナーがカギと言うのは、個別具体的な事例で……
ヨシ:なるほど、それを「お客様の先」とすれば、違う状況や、他の
業種とかでも使えるように……
佐藤:そうです。ですから、今普遍化しているんです。そうすると、
ヨシさんは他の業種でも売れる営業マンになります。
ヨシ:今転職する気はありませんが、そういうことですね……
佐藤:そうなんです。業種業態で言葉使いが違っても「普遍化」する
と、売れる営業さんは面白いように同じことを言うんですよ。
ヨシ:へー……では、「売れる営業パーソンになる秘密」を先生はご
存じで……
佐藤:それをこうやって体系化してご紹介してるんですよ。その「秘
密」は、ヨシさんの「中」にあるんです。
ヨシ:へー、楽しみですね。
佐藤:トップランクの営業パーソンさんじゃなかったとしても、自分
の成功体験をこうやって分析すればいいんです。
ヨシ:確かに、そうですね。売れる人はその引き出しが多い気がしま
す。
佐藤:そう、「引き出し」っていい言葉ですよね。売れるプロセスの
パターン認識、ですね。
ヨシ:パターン認識、ですか……売れる人って、こういう場合はこう
っていうのが自然にできますよね。
佐藤:そうなんです。私はできなかったので、ロジックで詰めていき
ました。自分が売れたとき、それを「普遍化」して……
ヨシ:先生のノウハウってそうやって蓄積されたんですね。
佐藤:ええ、自分が「売れなかった」からこそ、今があるんですね。
ヨシ:まさに強みは弱み、ですね……売れる人ほど普遍化できない…
佐藤:僭越ですが、私、英語なんかは苦労しないでできたので、教え
られないんですよ。
ヨシ:それはイヤミな……
佐藤:す、すみません……同級生が英単語苦労して暗記してるとき、
「何でできないの? 1回見れば覚えるじゃん」って……
ヨシ:……普通はそんなことできません。
佐藤:でも、ヨシさん、さっき同じこと言ってますよ。「何でできな
いの? どうも~♪って言って営業に行けばいいんだよ」って
ヨシ:あ! そうだったんだ……なるほど……
佐藤:それだと、部下の方にも教えにくいですよね。できる人ほど落
ちるトラップです。
ヨシ:皮肉なものですね……「できる人は教えられない」って……
佐藤:だからこそ、BtoBtoCとか、BASiCSとかの、実戦
的なフレームワークの意味があるんです。
ヨシ:自分の成功体験をこのワクで分析する、と……
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◆「普遍化」すれば、BtoB、BtoCを超える!
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ヨシ:ちなみに、これってBtoBでしか使えないんですか?
佐藤:いえ、BtoCでも同じです。例えばパスタとかカレーなんか
をスーパーで売る場合はBtoBtoCtoCです
ヨシ:は?
佐藤:こういうことです。下がニーズの流れです。
===============================
B to B to C to C
パスタ → スーパー → パパ・ママ → 子供
メーカー
パスタ ← パパ・ママ満足 ← 子供の喜ぶ顔 ← おいしい
売れる 囲い込める たくさん食べる
===============================
ヨシ:ほ、ホントだ……ニーズは子供の笑顔……右からだ……
佐藤:ですよね? 「お客様の先を見よう」、と一旦「普遍化」すれ
ば、それはBtoBとかBtoCとか関係なくなるんです。
ヨシ:な、なるほど……見え方は違いますけど、ロジックは同じ……
佐藤:そういうことです。「お客様の先を見よう」というのは、どこ
でも同じです。
ヨシ:ですから、売れる人ってみんな同じことを言う、と……
佐藤:ええ。だからBASiCS、マインドフロー、などのツールは
業種業態関係なく使えるんですよ。
ヨシ:私が自然に何気なくやっていることが、先生のマーケティング
理論通りなんですね……
佐藤:どっちかっていうと逆で、成功に共通する要素を普遍化したの
が、私の各種ツールですね。
ヨシ:なるほど! 実戦に基づいているから強いんですね!
佐藤:そうなんです。この作業、まだまだ続きます。
ヨシ:はい、楽しみです!
この対談、まだまだ続きます。お楽しみに!
ご感想もお待ちしております。このメールにご返信いただければ、私
に届きます。ヨシさんへのご質問も(お答えできるかどうかわかりま
せんけど)どうぞ!
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◆まとめ
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●BtoBtoCで、ニーズの流れを体系的に考え、右から埋めてみ
て「可視化」しよう!
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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━BBC編Vol.018 2010/04/15
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●BtoBtoCのニーズの流れは右から左。BtoBtoCのセグ
メンテーションも、まずは右側のCのニーズをつかもう!
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◆復習:BtoBtoCマーケティング
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●BtoBtoCマーケティングとは
おさらいしておきましょう。
法人向けに売るのがBtoB
個人向けに売るのがBtoC、
というのはよく使われますね。
BtoBtoC、というのは、
B B C
企業→企業→個人
というプロセスです。最終的には個人顧客がエンドユーザーなのです
が、その前に、エンドユーザーに売る企業を通して販売する、という
ビジネスの流れです。
●前回の復習:家庭用防災機器の
前回は、家庭用防災機器のBBCフロー(仮にこう命名しました)は
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
===============================
となることまで、わかりました。
今回はさらに突っ込んでいきます。
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◆BtoBtoCのセグメンテーションはどこから?
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佐藤:今回は、顧客のセグメンテーションを考えていきましょう。
ヨシ:BtoBtoCのセグメンテーションというと、複雑そうです
ね。
佐藤:それは、やってみないとわかりません。
ヨシ:私の直接のお客様は、取次会社さんですから、そこのセグメン
テーションからですよね?
佐藤:そこってセグメンテーションできます?
ヨシ:えっと……私の担当は取次会社さんがいくつかありますが……
佐藤:じゃあちょっとやってみてください。どうやって分類します?
逆に言うと、どうやって「括り」ます?
ヨシ:えっと……企業規模とか……?
佐藤:企業規模の大小でニーズは変わります?
ヨシ:えっと……このフロー上では、取次会社さんのニーズは「オー
ナー満足」ですよね……
佐藤:それってみんなそうじゃないんですか?
ヨシ:そ、そうです……企業規模によってそれが変わるわけではない
ですね……
佐藤:であれば、どうするかと言うと……どう思います?
ヨシ:で、でた……意地悪……
佐藤:違います! 考えてほしいんです!! ヒントは……
BtoBtoCですよ?? BtoBじゃないんですよ?
ヨシ:BtoBじゃなくて、BtoBtoCだから……?
佐藤:セグメンテーションする理由は何でしたっけ?
ヨシ:ニーズが違うから、ですよね。
佐藤:正解。で、BtoBtoCのニーズは……?
ヨシ:あ! 後ろにあるんだ! 最後のCに!
佐藤:後ろっていうか、こっちが前だったりしますけどね、ニーズと
言う意味では。
ヨシ:え、じゃあ後ろのニーズから考えていくんですか?
佐藤:そうなんですよ。セグメンテーションはニーズから、です。
BtoBtoCの場合は、ニーズは右から左なので、右から。
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◆BtoBtoCのセグメンテーション:最後のCのセグメント
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ヨシ:じゃあ、やってみますね。この図で右から……
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
===============================
佐藤:まずは、入居者からですね。どんな方が防災機器を買うんでし
ょうか?
ヨシ:ありていに言えば、お金もちの方ですよね。守るべき資産があ
るので……
佐藤:なるほど。その中で、防災ニーズが切実な方はどんな方でしょ
うか?
ヨシ:あ、そうですね。留守がちな方ですね。
佐藤:そうでしょうね。そうやってニーズを具体化していきます。お
金持ちで、留守がち。それってどんな世帯ですか?
ヨシ:例えば……あ、有名校に子供が通っている世帯です
佐藤:え?
ヨシ:いわゆる名家の方がいく学校ありますよね? そういうところ
の近くです。子供が小学生とかで……
佐藤:なるほど! 子供を送り迎えするときには留守にするし、家に
いるのが子供だけだと危ないし……
ヨシ:そうですね。
佐藤:そういう方ってどんな方ですか? どこにお住まいですか?
ヨシ:やっぱりそういう学校の近くに住んでいることが多いですね。
名門校がある場所って、高級住宅街ですよね?
佐藤:白金(しろがね)とかですか?
ヨシ:あんまり具体名は出せませんが、例えばそんな感じです。
佐藤:となると、やっぱり「住居エリア」がカギになりますね。
ヨシ:あ、確かに……エリアによって違います。それで、どこにお住
まいかを今聞かれたんですね。
佐藤:そうなんです。エリア別でには、どんな方が多いんですか?
ヨシ:あとは……一人暮らしの方も留守がちなんですよ。当たり前で
すけど。
佐藤:そういう方ってどういうエリアにお住まいですか?
ヨシ:わかりやすい例だと23区の東急線、小田急線沿線ですね。
佐藤:なるほど。成城、自由が丘であたりで、一人暮らしの独身貴族
だ、いいなあ……(笑)
ヨシ:具体名は出せませんが、まあそのあたりです。
佐藤:銀行とか外資系とかに勤務されてそうですね。
ヨシ:外資系ですと、むしろ六本木とか広尾ですね。
佐藤:あ、なるほど。あと恵比寿とかですかね。外資の広告代理店っ
てほとんど恵比寿か広尾です……
ヨシ:金融もありますよ。外資のトップの方なんかもお客様にたまに
いらっしゃいます。
佐藤:外資のトップは六本木、広尾……わかりやすい(笑)
ヨシ:あ、でも、世田谷も多いですよ。
佐藤:なんでですか? オフィスからちょっと遠くなりますよね?
ヨシ:インターナショナルスクールが近くにあるからですよ。お子様
の送り迎えとかに便利だからだと思いますけど
佐藤:!! ちょ、ちょっと待ってください
ヨシ:ど、どうされたんですか?
(パソコンを取り出して、ネットにつなげる。その間ヨシさんは携帯
でメールチェック)
佐藤:やっぱり……インターナショナルスクールの一覧を見ると……
ほら、これ、見てください
ヨシ:あ!! ホントだ!
佐藤:でしょ? お金持ちが住むエリアが多いんですよ……世田谷、
青山、麻布……
ヨシ:そうか、私はここに営業に行けばいいんだ!!
佐藤:そうです。そうやって考えていくんです。今は、どんなニーズ
→どこにいる人? って考えましたよね。
ヨシ:ええ。ニーズ→インターナショナルスクール、って考えると…
佐藤:そう、「どんなニーズ?」と「どんな人?」が一致します。イ
ンターナショナルスクールがあるエリアには……
ヨシ:私の潜在顧客がいっぱいいる!
佐藤:そうなんですよ。
ヨシ:先生、これって、あの新春特別号の……
佐藤:あれ、BtoB特集でしたよね? BtoCでも同じです。ニ
ーズから人を考えるんです。すると共通点で「括れ」ます。
ヨシ:そうかあ、そうやってセグメンテーションするんですね……
佐藤:これで最後のC、入居者さんのセグメントが出てきましたね。
わかりやすい例をピックアップすると…
1)白金:子供が小さいお金持ち
2)自由が丘:一人暮らしの独身貴族
3)広尾:外資系法人の幹部
ヨシ:これで全部ではないですが、例えばの例としてはそうですね。
佐藤:じゃあこれらのわかりやすい例を例として使っていきましょう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BtoBtoCのセグメンテーション:中間のBのセグメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:この入居者さんのセグメントって、オーナーさんとつながりま
せんか? このエリアはどんなオーナーさんが多いとか……?
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
===============================
ヨシ:あ、右から左に行くわけですね。ニーズの流れ通り。
佐藤:そうです。
ヨシ:そういう意味では……こんな感じでしょうか?
1)白金: 個人オーナー
2)自由が丘:個人オーナー
3)広尾: 法人オーナー
佐藤:それぞれにニーズが違いますよね?
ヨシ:そうですね。
佐藤:ほら、つながった! 最後のCがうまく切れると、それで中間
のBも切れますよね。
ヨシ:ホントだ!!
佐藤:白金の個人オーナーと、自由が丘の個人オーナーって、 ニー
ズは違います?
ヨシ:ええ、若干違います。
佐藤:どう違うんですか?
ヨシ:白金だと家族で、自由が丘だと一人暮らしですから、言い方を
変えないといけないですよね。
佐藤:どう変えるんですか?
ヨシ:いや、ほら、家族の方だったら、「お子さんの安心」とか……
佐藤:ほら。最後のCのニーズですよね、それ。外資系法人が顧客の
「法人オーナー」さんには「英語資料」を作りますよね?
ヨシ:そうですそうです! その通りです! やってます! 何か読
まれているようでイヤですね……
佐藤:読んでません。ヨシさんのやっていることがセオリー通りなだ
けです。敏腕営業マンってそういうものなんです。
ヨシ:そうかあ、最後のCから切るんだあ……
佐藤:切る、っていうか、「括る」んですよ。インターナショナルス
クールに子供を入れるご両親は、外国人だけとは限りません。
ヨシ:なるほど! 日本人の方でもたまにいらっしゃいます! する
と、外国人だけがターゲットではないかもしれない、と……
佐藤:そうです、そうやって広げていくんです。外国人でも、防災ニ
ーズがあるのは、外資系の会社だけですか?
ヨシ:あ……そうです! 公的な立場の外国人の方とかです! 詳し
くは言えないんですけど、○×△の方とか……
佐藤:なるほど! ニーズで括れました。直接のお客様であるところ
の中間のBをセグメンテーションしようとしても……
ヨシ:ニーズは「その先」にあるから、わからないってことですね!
なら、「その先」の顧客を見ればいい!
佐藤:そうです。BBCフローで言えば、「最後のC」を見る、って
いうことです。それが「お客様のその先」を見るってことです
ヨシ:私、こういうこと自然にやってました……
佐藤:ですよね? 売れる方ってセオリー通りのことを自然にできる
んですよ。
ヨシ:そうですね……
佐藤:自然にできるから、「なんで売れるの?」って聞いても、「フ
ツーにやれば売れる」ってなってしまいます。
ヨシ:う……
佐藤:それだと部下とかに説明できないですよね……見て覚えろだと
ヨシさんのようにできる人はできますが、数少ないです。
ヨシ:は、はい……
佐藤:それだと北斗神拳の「一子相伝」になっちゃうんですよ。ケン
シロウ以外にはできない……
ヨシ:な、懐かしいな……でもそういうことですね。
佐藤:だからこうやって可視化するんです。あくまでも例としての
「ざっくり」ですが、こんな感じですか?
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
1)白金: 個人オーナー ← 家族
2)自由が丘:個人オーナー ← 一人暮らし
3)広尾: 法人オーナー ← 外資系社長
===============================
ヨシ:ええ、例えばの例としては、こうなります……なるほど……。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆中間のBは最後のCのニーズに応えている
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ヨシ:先生、なんでこうなるってわかったんですか?
佐藤:オーナーさんも、何らかの形でニーズを絞っているところが強
いからです。最後のCのニーズ次第でビジネスが変わります。
ヨシ:なるほど! 当たり前と言えば当たり前ですが……最後のCの
ニーズが違えば、仕事の仕方が違う!
佐藤:だから、多くの場合、最後のCがうまく括れれば、そのニーズ
で中間のBも括れるんですよ。ビジネスモデルが違いますから
ヨシ:そりゃあそうですけど……
佐藤:セグメンテーションはニーズで括る。BBCではニーズは右か
ら。だから右から括る、という当たり前の論理です。
ヨシ:言われればそりゃそうですけど、当たり前って、そんなさりげ
なく言われても……普通気づきません(笑)
佐藤:いや、ロジックで詰めてるだけです。論理を突き詰めさえすれ
ば、誰でもここまで考えられるはずです。
ヨシ:でも、論理思考でそこまでできますか?
佐藤:正確に言うと、「顧客の価値」をベースにした「顧客の論理」
ですね。これで一貫性を取るだけです。
ヨシ:どういうことですか?
佐藤:「顧客ニーズに応えられば売れる」という前提をおいてもいい
ですか?
ヨシ:そりゃそうですね。
佐藤:その前提を置くと、中間のBは最後のCのニーズに応えます。
最初のBは中間のBのニーズに応える、ということになります
ヨシ:なるほど、それをつきつめるだけ……
佐藤:そうです。「一貫性方程式」ができるんです。BBCの流れの
中で、それぞれが次のニーズに応える、というだけです。
ヨシ:先生、すごい! この一貫性方程式って、ご自分で考えられた
んですか?
佐藤:マーケティングという意味ではそうですね。
ヨシ:?
佐藤:いや、元はファイナンスの考えにヒントを得てるんですよ。
ヨシ:き、金融ですか?
佐藤:ええ、例えば、1$=100円、1$=1ユーロとします。わ
かりやすいように。すると、1$=1ユーロ=100円です。
ヨシ:当たり前ですよね?
佐藤:何で当たり前かというと、そこには隠れた前提があります。
ヨシ:どんな前提ですか?
佐藤:1$=100円、1$=1ユーロのとき、1ユーロ=10円、
だったらどうします? ヨシさんの財産は100円として。
ヨシ:100円で10ユーロ買って、ドルに変えて10$にして、
再度ドルから円に戻せば1000円! 10倍になります!
佐藤:そういうのをアービトラージと言いますが、儲かる限り続ける
と、円でユーロを買うのでユーロが円に対して高くなります。
ヨシ:結局どこかに落ち着きますよね?
佐藤:そうです。アービトラージできなくなるまで、すなわち、
円=ユーロ=ドル 、となるまで続く……
ヨシ:あ! 儲かる限り、取引が続いて、均衡点に近づく……それが
一貫性方程式……
佐藤:えっと、金融の専門家ではないので、間違っていたら申し訳な
いですが、おおよそこういうことです。
ヨシ:で、前提というのが……
佐藤:そうです。1$=1ユーロ=100円という関係が成り立つに
は、「アービトラージ」という前提があります。
ヨシ:マーケティングでは……
佐藤:マーケティングでは、「顧客ニーズに応えれば売れる」という
前提があれば、B=B=C という関係が成り立ちます。
ヨシ:へ~。金融の考えがヒントなんですね……
佐藤:MBAのファイナンスの基礎クラスで習うんですよ。まじめに
勉強しておいて良かった(笑)
ヨシ:他にも使える理論ってあるんですか?
佐藤:ゲーム理論、意思決定論はそのまま使えます。オプション理論
も使えますが聞きたいですか? 結構大変ですけど……
ヨシ:い、いえ、結構です(笑)。先生、これだとオーナーさんまで
括れましたが、私の直接のお客様である「取次会社」は……?
佐藤:そうですよね。そちらが切れないと、ヨシさんの仕事が変わら
ないですよね。
ヨシ:そうなんですよ。直接のお客様は「取次会社」さんですから。
佐藤:私の想像が正しければ、大丈夫なはずです。
ヨシ:ど、どう大丈夫なんですか?
佐藤:どう大丈夫かというとですね、実は……その切り口は……
ヨシ:え、ええ、実は、その切り口は?
佐藤:次回!
ヨシ:うわ……「続きはCMの後」みたいな……
佐藤:ははは、大分時間もたったので、カプチーノのおかわりしてき
ますね。
ヨシ:あ、私も
佐藤:では、次回もお楽しみに~
この対談、まだまだ続きます。3回予定のつもりでしたが、多分4回
くらいです……
ご感想もお待ちしております。このメールにご返信いただければ、私
に届きます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆まとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●ニーズは右から流れる。中間のBのセグメンテーショも、最後のC
のニーズから考えよう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆お便り紹介:農業のBtoBtoC
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●農業用品のBtoBtoC
こんなお便りをいただきました!
————————————————————–
○×△でお世話になった農業用品メーカーの○○○です。
そうなんですよね、トップセールスって、自分がどう凄いのか知らな
いんですよね!
その凄さを分解して具体化出来るのは、営業に悩んでいる人にしか出
来ないんだろうなあー、と思います。その凄さの少しずつでも、社内
で共有出来れば、絶対に営業の強い会社になれる、と単純に信じてい
て、そんな仕事を、僕は将来して行きたいんだろうなあー、と読みな
がら、再確認しました!
ちなみに私の農業用品も流通は同じようなもので、、、
メーカー → 全農 or 卸 → JA or 小売店 → 農家
私たちが直接売りに行くのは全農さんや卸さんなんですが、出来る営
業は、農家さんの視点を持っていて、JAさんや小売店さんに「こん
な農家にこんな場面で薦めたら喜ばれるよ!」って言えるんですよ。
残り2回も、楽しみにしています!
————————————————————–
農業用品もそうなんですね。今、多くの商品がBtoBtoC化して
いて、「先を見ないと売れない」状態だと思います。
ぜひ「営業の強い会社」を作ってくださいね!
あなたの業界ではどうですか? こんなお便り、お待ちしています!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━BBC編Vol.019 2010/04/19
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●BtoBのセグメンテーションは、BtoBtoCと社内組織ニー
ズの掛け合わせ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆右からの「具体的」なニーズを埋めていこう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●ここまでの復習・まとめ
ヨシさんは、とある「防災機器メーカー」の営業マン(正確にはマネ
ージャーさん)です。
その機器は、家庭に設置するものですが、直販をしていませんので、
以下のようなビジネスになります。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
○ニーズの流れ
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
○セグメンテーション
1)白金: 個人オーナー ← 家族
2)自由が丘:個人オーナー ← 一人暮らし
3)広尾: 法人オーナー ← 外資系外国人
===============================
物流・商流は左から右ですが、ニーズの流れは右から左です。セグメ
ンテーションはニーズで括るのがポイントです。すると、セグメンテ
ーションも一番右の「最後のC」から括っていきます。
すると、その次のB(この場合はマンションなどの物件のオーナーさ
ん)も括れます。
このロジックはシンプルで、
「最後のCのニーズが違えば、中間のBのビジネスモデルが変わる」
からです。中間のBも「ビジネス」ですから、市場原理が働いている
限りは、「最後のC」のニーズに答えるビジネスモデルになっている
はずです。
「ニーズに応える」という前提を置く、すなわち「顧客にとっての価
値」を論理の中核に置くだけで、ビジネスはこれほどシンプルに、美
しく考えられるんです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BtoBのセグメンテーション:右から考えよう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:前回、この図のオーナーさんまではセグメンテーションできま
したよね。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
===============================
ヨシ:はい! 次はいよいよ、私の直接のお客様であるところの「取
次会社」のニーズですよね。
佐藤:ヨシさんのアタマに、具体的な取次会社さんの名前を思い浮か
べてみてください。会社名ですよ、会社名。
ヨシ:は、はい……ええっと……あれとこれと……はい。
佐藤:その会社によって、ニーズは違いそうですか?
ヨシ:い、いえ……あんまり……「次のB」である「オーナーさんの
囲い込み」しか……
佐藤:オーナーさんには、個人オーナーさんと、法人オーナーさんが
いますよね?
ヨシ:ええ。でも、多くの「取次会社」さんは、個人オーナーさんも
法人オーナーさんも持ってるんですよ。ですから……
佐藤:なるほど……
ヨシ:そうなると、取次会社さんのニーズはみんな同じですが?
佐藤:そうですね。だから、「会社」でセグメンテーションする必要
はありません。
ヨシ:え? で、でも、だったら私はどの取次会社さんに対しても、
同じ対応、ってことですか?
佐藤:ちょ、ちょっと、その前に、取次会社さんは、個人オーナーさ
んも法人オーナーさんも抱えていますよね?
ヨシ:ええ。
佐藤:対応部署は同じですか? 同じ取次会社さんの中で、ですよ?
ヨシ:いえ、個人オーナー対応部門と、法人オーナー対応部門は別に
あります。
佐藤:ほら。やっぱり……
ヨシ:え? あ、そうか! 部署によってニーズが違うんですね!
佐藤:そうなんです。っていうか、部署によってニーズが違うんです
か、って聞きたかったんですよ。
ヨシ:違います! だって、彼らのお客さんである個人オーナーさん
と法人オーナーさんはニーズが違いますから……
佐藤:ほら、取次会社さんの右にあるのが、オーナーさんですよね?
やっぱりニーズは右から……
ヨシ:うわ! ホントですね(笑) 何かホント読まれてますね……
佐藤:だからセオリー通りなだけですってば(笑) ヨシさんがオー
ナーさんと話すことって結構あるんですか?
ヨシ:ええ、機器の設置なんかは弊社が直接やりますから、私も行き
ますよ
佐藤:で、どう違うんですか? オーナーさんのニーズは、ざっくり
「儲けたい」ですよね?
ヨシ:あくまでも一般論でいいですか?
佐藤:ええ、例として、でいいです。
ヨシ:一般論として、法人オーナーさんのニーズは「電卓たたき」な
んですよ。
佐藤:は? あ、数字だけで判断する……
ヨシ:そうです! 投資収益率とか、エクセルの計算とか、そういう
世界です。極端に言うとそれ「だけ」です。
佐藤:ヨシさんの機器で、空室率×賃料がどれだけ改善されるか、っ
てことですか? その費用対効果?
ヨシ:単純に言えば、そうです。ホント電卓たたきなんですよ……
佐藤:そうなると、法人オーナー対応部署のニーズは、「オーナーさ
にしっかり投資収益率が示せる」ですよね?
ヨシ:そうです!
佐藤:なるほど、そこはBtoB的ですね。では個人オーナーさんの
場合は?
ヨシ:もちろん、仕事をきちんとして、私に任せておけば安心、と思
っていただくのは個人も法人も一緒ですよ。
佐藤:そりゃそうでしょうね。
ヨシ:その上で、個人オーナーさんの場合は、もう少し、情っていう
か、そういうのが入ってきます。
佐藤:なるほど。自分を好きになってもらう、と。個人的なリレーシ
ョンですね。
ヨシ:ええ。ビジネスライクな電卓たたきは必要ですが、それだけで
はダメなんですよ。コマメな対応が必要になりますね。
佐藤:例えばどんなことですか?
ヨシ:誕生日にはお祝いのハガキをきちんと出すとか。
佐藤:偉い!! そのためには誕生日を聞き出さないといけないです
からね……
ヨシ:相手によって対応も変えないといけません。
佐藤:例えば?
ヨシ:話すのが面倒だというオーナーさんには、メールするか、わざ
と不在そうな時間に電話して留守電を残したりします。
佐藤:うわ、さすがマメですね。話し好きなオーナーさんには?
ヨシ:何かの機会に、面白い本とか映画とかのプライベートな話をし
ます。もちろんそのためだけに電話するのはNGです。
佐藤:まさにそれをセグメンテーションと呼びます
ヨシ:へ? どういうことですか?
佐藤:セグメンテーションとは、人の好みに合わせた対応をする、と
言うことですよね。
ヨシ:あ! オーナーさんを「人と話すことが好きか」っていう違い
で分けて、それに合わせてる!
佐藤:ええ、ちゃんとセグメンテーションして、セグメントに合わせ
たコミュニケーションしてるじゃないですか。
ヨシ:あ……セグメンテーションってそういうことなんですね。何か
固く言われるとイメージしにくいですが、そういうこと……
佐藤:そうです。今のヨシさんのお話をマーケティング的に言うと、
セグメント別に媒体とメッセージを変える、ってことです。
ヨシ:え? どういうことですか?
佐藤:法人オーナーと個人オーナーで「メッセージ」を変え、個人オ
ーナーをさらにセグメントして「媒体」を変えてます。
ヨシ:た、確かに……メールとか電話って「媒体」ですよね……
佐藤:そうなんです。セグメンテーションっていう言い方をするかど
うかの違いだけで、やってることは一緒です。
ヨシ:ほら、私やることやってるじゃないですか(笑)
佐藤:だからそう言ってるんじゃないですか!!(笑) 今の関係を
まとめると……
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
個人オーナー部門 ← 個人オーナー
法人オーナー部門 ← 法人オーナー
===============================
ヨシ:そうですね。法人オーナー部門さんに対しては、法人オーナー
さんのニーズに応えるよう、きっちりした資料作ります。
佐藤:そうそう。オーナーさんのニーズに応えるのが取次会社さんの
ニーズですからね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BtoBのセグメンテーション:社内の組織別ニーズ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:ヨシさんが顔を出す部署は、個人オーナー対応部署と、法人オ
ーナー対応部署だけですか? っていうかどういう組織?
ヨシ:あ、取次会社さんの組織、ですよね? 取次会社さんによるん
ですが……
佐藤:一番複雑な組織構造の取次会社さんについて、にしましょう
ヨシ:えっと……営業部門と管理部門があって、その中に個人オーナ
ー対応部署と法人オーナー対応部署がそれぞれあります。
佐藤:営業部門は営業するんでしょうが、管理部門って何を管理する
んですか?
ヨシ:物件の管理で、極端な話、ガラス割れた、ってオーナーさんか
ら電話が入ったときに対応する部門です。
佐藤:ヨシさんの防災機器で言えば?
ヨシ:火事が起きたときとか、そういうときの「管理」をしますね
佐藤:あーなるほど。では営業部門と管理部門のニーズの違いは?
営業部門は「売りたい」ですよね。色々な意味で。
ヨシ:ええ。取次会社さんの管理部門ニーズは、「ラク」したいだと
思います。
佐藤:?
ヨシ:具体的には言えませんが、災害とか、何かあった場合の対応っ
て大変なんですよ。そういうのが管理部門の仕事なので……
佐藤:ああ! なるほど、「何かあった場合の面倒な仕事を肩代わり
します」ってことですね。例えばどういうことですか?
ヨシ:年末年始とか、真夜中とかに何かが起きた場合、オーナーさん
や入居者さんの連絡先が、取次会社でなくて当社になります。
佐藤:!! 「あなたが深夜呼び出されませんよ」とか「年末年始に
休めますよ」というのが「管理部門」への「メッセージ」!
ヨシ:そうなんですよ。
佐藤:ここはBtoBtoCは関係なくて、取次会社さんの社内のニ
ーズですね。「管理部門さん、アナタがラクだよ」ですから。
ヨシ:そうですね。
佐藤:これって、会社によってニーズ違います? 管理部門さんがあ
るかどうかは別にして、管理部門の仕事をする人について。
ヨシ:いえ、大体同じだと思います。
佐藤:だとやっぱり会社の違いはあまり関係ない、と……
ヨシ:ニーズについていえばそうだと思います。
佐藤:じゃあ、取次会社の「管理部門」さんには「ラクですよ」がメ
ッセージで、「営業部門」さんにはなんて言います?
ヨシ:そりゃ「営業部門さん、アナタのお客様を守ります」ですね。
佐藤:ひいては「売上が上がる」ですよね?
ヨシ:もちろんです。「空室率×賃料」に対するインパクトですね。
あと、「引き出しが増える」っていうメリットもありますね。
佐藤:引き出しって?
ヨシ:営業するときの提案の「引き出し」ですよ。防災機器つけて、
物件の価値上げましょう、っていう。
佐藤:物件の価値って例えば何ですか? 話せる範囲で、ぜひ(笑)
ヨシ:えっと……取次会社の営業さんって要はオーナーさんのニーズ
に答えることで、最大の悩みはやっぱり空室率なんですよ。
佐藤:物件の価値が高いと空室率が減るわけですね。それで??
ヨシ:あるとき取次会社さんと話していて、空室率が3割もある物件
があって、空室率下げる提案できないか、って話になって……
佐藤:それでそれで?
ヨシ:具体的には言えないんですが、うちのシステムみたいのを入れ
たんですよ。もちろんお金はかかりましたが……
佐藤:で、空室率は……
ヨシ:一気に1割以下になりました! パパパって入居者さんが入っ
て! 運も良かったんでしょうけど、これは感動でしたよ!
佐藤:う、うわ……それはすごい投資対効果ですよね。
ヨシ:ホント皆さん大喜びで! 取次会社さんも、オーナーさんも、
うちも嬉しい!
佐藤:もちろん入居者さんは「安心」で嬉しい! 図にすると……
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
防災機器
売れる! ← オーナー喜ぶ! ←空室率下がる! ←資産守れる!
===============================
佐藤:BBCフローの全員がWinですね。で、ニーズは常に右から
です。
ヨシ:そうですそうです。こういうことです!
佐藤:これ、営業マンの醍醐味ですよね! これをまさに「結果を出
す営業マン」と言うっていうか……
ヨシ:ホントそうなんですよ!
佐藤:で? ヨシさんのことですから、この成功事例、使い倒してる
んじゃないかな、と思って
ヨシ:もちろんですよ! 何でわかるんですか?
佐藤:成功事例を使うっていうBtoBのセオリー通りだから(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BtoBのセグメンテーション:BBC×組織別ニーズ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:では、ここまでをBBCフローでまとめましょう。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
提案ネタ増えるよ→営業部門 個人オーナー← 家族・一人暮らし
法人オーナー← 外資系外国人
ラクになるよ →管理部門 法人オーナー← 同上
個人オーナー
===============================
佐藤:で、あとは最後のBtoCの組み合わせ次第で、営業部門さん
や管理部門さんへのメッセージを変えていくわけですね?
ヨシ:え、ええ、そうです……
佐藤:つまり、BtoBのセグメンテーションは、BtoBtoCと
社内組織別ニーズの組み合わせなんですよ
ヨシ:な、なるほど……
佐藤:ですので、結構複雑にはなります。複雑にはなりますが、物理
的に顔が見えます。
ヨシ:顔が見えるとは?
佐藤:オーナーさんの顔、取次会社の担当者さんの顔とか性格、アタ
マに入ってますよね?
ヨシ:もちろん! あ、ホントに顔が見える……
佐藤:そう。ですから、複雑ですが、BtoBの方がむしろやりやす
いです。BtoCだと、顔が見えにくいんですよ
ヨシ:そ、その通りですが……
佐藤:その通りですが?
ヨシ:や、やっぱり……なんかイヤだ……
佐藤:な、なんで?
ヨシ:だ、だって、こっちはこんなに苦労して頑張ったのに、先生に
かかると、魔法みたいにわかるんですもん……
佐藤:ちょ、ちょっと、こっちもすっごい苦労してこういう理論体系
を作りあげたんですってば! 20年がかりですよ!
ヨシ:あ、そりゃそうですよね……目の前でこうもスラスラと書かれ
ると、簡単そうに見えちゃって……
佐藤:カンタンっていうと語弊はありますが、大体こうだろうな、っ
っていう見当はついてました。
ヨシ:これもセオリー通りだからですか?(笑)
佐藤:その通りです(笑)。管理部門のニーズって、取次会社によっ
てそう違わないですよね?
ヨシ:ええ、そうですね……
佐藤:ですよね? BtoBのセグメンテーションって、社内組織で
切るとわかりやすいことが多いんですよ
ヨシ:何でですか?
佐藤:組織によってニーズが違うからです。
ヨシ:そ、その通りです……
佐藤:一般論として、会社による違いより、組織による違いの方が、
大きいんですよ。
ヨシ:なるほどぉ……
佐藤:営業部門のニーズは、どの会社でも「売りたい!」です。管理
部門のニーズはさっきの「ラクしたい」とか「効率化したい」
ヨシ:その通りだと思うんですが、先生なんで気づいたんですか?
佐藤:大分前のことですが、私、外資系のメーカーでマーケティング
やってたんですよ。
ヨシ:営業じゃないですよね?
佐藤:ええ。あるグローバルプロジェクトの担当で、グローバルミー
ティングに日本代表として行ったりするわけです。
ヨシ:へー、カッコいい!
佐藤:カッコよくないです、大変です! それはいいんですけど、そ
こで気づいたのが……
ヨシ:??
佐藤:国の違いより、「組織」の違いの方が大きいんです。日本とア
メリカの間の壁より、マーケティングと開発の壁の方が高い!
ヨシ:た、例えばどういうことですか?
佐藤:わかりやすい話、言語の違いです。日本語と英語の言語の壁よ
り、組織間の言語の壁の方が大きい……
ヨシ:それ、佐藤先生が英語できるからですよ……
佐藤:それもありますけど、そういう会議に行くと、マーケティング
の人とはすぐ仲良くなれるんですよ。
ヨシ:組織の壁が無いんですね。
佐藤:ええ。国を問わず、マーケティングの課題なんてどこでも同じ
なんですよ。
ヨシ:なるほど……国が違ってもそうなら、会社が違うくらいじゃ、
そう変わらない、と……
佐藤:そういうことです。逆に、開発の方は開発の方同士で、国が違
ってもすぐ仲良くなれるんですよ。
ヨシ:へえー、面白いですね。なんかわかる感じもします。うちの会
社も部署で大分雰囲気違います。
佐藤:ですよね? そういうのを見ていたときに、「国じゃない、組
織の違いなん だ」っていう当たり前のことに気づいた、と…
ヨシ:なるほど……組織別のニーズはどこでも同じなんですね。
佐藤:ざっくり同じで、あとは、その先のお客様によって変わるんで
すよね。今回なら法人オーナーさん、個人オーナーさんです。
ヨシ:まさにセオリー通り……BtoBtoCですね。
佐藤:そうなんです。
ヨシ:しかし……このフローを見ると……整理して可視化される先生
は凄い! 勝手にしゃべくりまくったダケなのに……
佐藤:そうですか? フツーにまとめただけですけど。
ヨシ:凄すぎます!! 客観的に自分の仕事の再現をまさに可視化し
たものを見ている感じです。
佐藤:ヨシさんもやればいいじゃないですか。これで本書けますよ。
ヨシ:どうやるんですか?
佐藤:どうって、こうやって書いて図にまとめればいいんですよ。
ヨシ:はあ? で、できませんよ、そんなの。
佐藤:いや、フツーに考えて、フツーにまとめればいいんですけど。
ヨシ:せ、先生、それって……私が「どうも~♪って言って営業に行
けばいいんですよ」と同じこと言ってますよ……
佐藤:あ……ホントだ。すみません(笑) そうそう、フツーに無意
識にできることがその人の最大の強みなんですよ。
ヨシ:先生の「可視化するテクニック」を「可視化」されたらいかが
ですか?
佐藤:それ、考えたこともありますが、自分のBASiCSとブレる
のでやりません。
ヨシ:もったいない……「カリスマコンサルタントの思考法」とか、
売れそうじゃないですか!
佐藤:いや、「実戦マーケティング思考」で書いてるんですが、そっ
ちのタイトルの方が売れそうですね(苦笑)
ヨシ:あ、その本もいい本ですよね。
佐藤:ありがとうございます。で、BtoBのセグメンテーションは
まだ終わりじゃないんですよ。
ヨシ:え、BtoBtoCと組織別ニーズだけじゃなくて?
佐藤:ええ、まだすっごく大事なものが残っています。それは……な
んと……実は……
ヨシ:そ、それは……? ま、まさか、また……?
佐藤:ええ、続きは次回!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆まとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●BtoBtoCで、中間のBのセグメンテーションは、BBCと、
組織別ニーズで切ってみよう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━BBC編Vol.020 2010/04/22
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「社長」と「社員」のニーズは違う! 役職に合わせた「メッセー
ジ」を考えよう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆右からの「具体的」なニーズを埋めていこう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●ここまでの復習・まとめ
ヨシさんは、とある「防災機器メーカー」の営業マン(正確にはマネ
ージャーさん)です。
その機器は、家庭に設置するものですが、直販をしていませんので、
以下のようなビジネスになります。
==============================================================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
○ニーズの流れ
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
○セグメンテーション
1)白金: 個人オーナー ← 家族
2)自由が丘:個人オーナー ← 一人暮らし
3)広尾: 法人オーナー ← 外資系外国人
==============================================================
●BtoBのセグメンテーション
ヨシさんの直接のお客様である「取次会社」さんのセグメンテーショ
ンは、会社よりも「部署別のニーズ」と「BBCで考えるその先のお
客様」の組み合わせで考えます。すると……
==============================================================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
提案ネタ増えるよ→営業部門 個人オーナー← 家族・一人暮らし
法人オーナー← 外資系外国人
ラクになるよ →管理部門 個人オーナー← 同上
法人オーナー
==============================================================
この、
・部署別のニーズ
・その先の顧客(BtoBtoC)のニーズ
の組み合わせがBtoBのセグメンテーションです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆現場を動かさなければ売れない
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:ヨシさんの直接のお客様である、「取次会社」さんのニーズは
部署別に違う、そしてその先の顧客で違うということでした。
ヨシ:ええ。
佐藤:「部署」と「その先の顧客」で切るのがBtoBtoCのセグ
メンテーション、というのはいいですね。
ヨシ:はい、そこまでは。でもまだあるとおっしゃってましたが……
佐藤:ヨシさんって、誰のところに営業に行きます? 社長ですか?
ヨシ:ええ、会社対会社のおつきあいですから、社長のところにはも
ちろん行きます。
佐藤:でも、それだけじゃ売れないですよね、だって現場が……
ヨシ:そうなんですよ!
佐藤:社長が「売れ」って言って売れるんだったら苦労しないですね
ヨシ:そもそも社長が「ヨシのところの製品を売れ」とは言ってくれ
ないですけどね……多くの取引先の1社に過ぎませんから。
佐藤:そりゃそうでしょうね。
ヨシ:それに、うちの商品って、取次会社さんにとっては、それほど
大きい売上じゃないんですよ……
佐藤:なるほど。あんまり売る動機付けがないと……
ヨシ:そうなんです。社長さんとか部長さんには、「オーナーさん満
足」とか、「入居者さん満足」でまだ説得できますが……
佐藤:現場が動かない、と。
ヨシ:ええ。しかもその割に、売るのに手間がかかるので、熱心に提
案してくれない営業さんもいらっしゃいます
佐藤:管理部門の方には、前回の「仕事がラクになる」というメッセ
ージがありますね。営業部門の方は、手間の割に売るのが……
ヨシ:そうなんです。
佐藤:どうするんですか? まずは「手間」をかけさせないようにし
ますよね?
ヨシ:もちろんです。「面倒だったら私に投げてくださいね♪」って
言いまくります。
佐藤:そうですね。で? さすがに「どうも~♪」だけじゃだめです
よね(笑) きっと、殺し文句があるんですよね?
ヨシ:あるんですよ~、それが。見つけたんです。
佐藤:やっぱり! それはそれは?
ヨシ:何かあったときにアナタの責任になりますよ、って言います
佐藤:??
ヨシ:災害ってそう起きませんけど、万が一起きたとき、結構大変な
ことになって、まずいですよね?
佐藤:あ! 何かあったときに、オーナーさんから責められる!
ヨシ:そうなんですよ。取次会社さんがオーナーさんから責められる
んですよ。「何で対策しなかったんだ!」って。
佐藤:なるほどお。そう言われないように……もしくはそう言われて
もいいように、提案しておきませんか、って言うんだ……
ヨシ:ええ。取次会社さんがうちの防災機器をオーナーさんに提案し
ておけば、そのときに言い訳できますよね。
佐藤:オーナーさんに責められても、「私から提案はしましたよ。オ
ーナーさんのアナタが不要って言ったんです」と言える……
ヨシ:そうなんですよ! このメッセージって強いんですよ!
佐藤:なるほど、そこに取次会社の営業さんからオーナーさんに提案
する「メリット」を作るんだ……
ヨシ:「当社の提案をすれば、何かあってオーナーさんから責められ
ても、私は提案しましたよね、と押し返せます」って言います
佐藤:それが殺し文句……これはすごい……それは私も思いつかなか
ったですね……これはうまい!
ヨシ:そこまで言わないと、やっぱり提案してもらえないですからね
佐藤:結局、それが取次会社内での、「提案する人」の具体的なメリ
ットですよね。ある意味「責任逃れ」できる……
ヨシ:そうなんです。で、取次会社さんからオーナーさんにご提案い
ただいて、オーナーさんがご興味を持ったら、私に投げれば…
佐藤:あとはヨシさんが全部やってくれるので、取次会社さんも、面
倒じゃない……
ヨシ:ええ、ですから「私に投げてください♪」って(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆役職によるニーズの違い:社長のニーズ、社員のニーズ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:そうなんです。これがBtoBのセグメンテーションの最後の
ピースです。
ヨシ:え? これも例によってセオリー通り?
佐藤:その通り(笑)。取次会社さんの社長さん、部長さんのニーズ
は何でしたっけ?
ヨシ:オーナーさん満足、その先の入居者さん満足、ですね
佐藤:で、社員さん、具体的には「提案する人」のニーズは?
ヨシ:売るのは面倒だけど、提案はしないと後でオーナーさんに責め
られてもっと面倒なことに……
佐藤:ニーズが違いますよね? 部長さんと社員さんで。
ヨシ:そりゃそうですよ。
佐藤:部長さんのニーズは「オーナーさん満足」、社員さんは「面倒
はイヤ」。
ヨシ:そうですけど?
佐藤:だからBtoBのセグメンテーションってこういうことなんで
すよ。
ヨシ:え?
佐藤:会社、部署、と来て、最後は「人」、具体的には役職によるニ
ーズの違いです。
ヨシ:あ、なるほど!
佐藤:部署によって、そして役職によってニーズが違います。ですか
ら全ての関係者のニーズをモレなくおさえないといけない……
ヨシ:そりゃそうですよ。そうしないと売れないじゃないですか。
佐藤:だから、ヨシさんはセオリー通りに自然にやってるんです。
ヨシ:あ……また(笑)。私、ちゃんとやってるんだ……
佐藤:社長のニーズ、部長のニーズ、社員のニーズ、全部違うので、
きっちり抑えきるのがポイントです。
ヨシ:なるほど……そうなんだあ……
佐藤:一般論として、役職が上の方ほど会社全体のことを考えます。
顧客満足、売上・利益……
ヨシ:そうですね。社長さんなんかはそうです。オーナーさん満足と
かですね。
佐藤:で、社員の方は「自分」のことを考えます。ラクしたい、早く
帰りたい、面倒なことはイヤ……
ヨシ:なるほど!! 現場が動かない、ってそういうことなんだ!
佐藤:そうなんです。「社長」と「現場」のニーズというか、意識が
違うのでこれはもうしょうがないです。
ヨシ:そこのアイダを取り持つのも営業の役割ですよね。
佐藤:ホントそう思います。コンサルタントもそうですけど。だから
持って行くパワーポイントが同じでいいはずがないんですよ
ヨシ:?
佐藤:いや、だから、社員さんに対するプレゼンと、社長さんに対す
るプレゼンが同じでいいはずがないんです。ニーズが違うので
ヨシ:そうですね。少なくともトークは変えますよね。
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◆BtoBのセグメンテーション:ボタンをどう押す?
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佐藤:ですよね? これがBtoBのセグメンテーションの全貌。
業種、会社、部署、役職、そしてその先の顧客。
ヨシ:結構大変ですね……
佐藤:これらの「針の穴を通すような精密なコントロールが必要。ヨ
シさんは本能的にできるからいいでしょうけど(笑)
ヨシ:へー、「針の穴を通すような」っていい表現ですね。
佐藤:ピンポイントでニーズに応えるんです。BtoBだと、顔が見
えるからこそできるし、できるからこそやらないと……
ヨシ:競合にさらわれちゃいますね
佐藤:その通りです。BtoCは多少粗っぽくても大丈夫ですが、
BtoBは本当に精密です。
ヨシ:佐藤理論では、どうすればいいんですか?
佐藤:基本はBBCフローです。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
===============================
佐藤:この図の中で、「取次会社」の組織図を書きます。ヨシさん、
名刺交換って何人くらいとされました?
ヨシ:いや、たくさんしましたけど……
佐藤:ですよね? 組織図書けますよね? 仕事内容はもちろん、顔
と名前、性格もわかりますよね?
ヨシ:はい、そうですね。
佐藤:で、どの人に最初に話を通して、とか考えますよね?
ヨシ:もちろんです。ボタン押す順番を間違えると結構面倒なことに
なりますよね。
佐藤:そう! BtoBのできる営業さんはそう言います。ボタン押
し間違えた、とか。お客様をボタンに例えるのは失礼ですけど
ヨシ:もちろんお客様は大事に思ってますよ。なるほど……組織図を
書いて、どの方に、どういう順番で、どういう話をするか……
佐藤:ええ、考える変数は先ほどの通りです。
・業種・業態の違い
・会社の違い
・部署の違い
・役職・人の違い
・顧客の顧客の違い(BBC)
ヨシ:なるほど……ホント可視化されましたね……先生、すごいなあ
佐藤:いえ、すごいのはヨシさんです。私は、この「ハコ」を持って
いるだけ。中身は全部ヨシさんが埋めたんです。
ヨシ:いや、その「ハコ」を作れるのがすごいんですけど
佐藤:私の取り柄なんてそれくらいしかないので……。BASiCS
とかもみんな「ハコ」。埋めるのは皆さん自身
ヨシ:またそんな謙遜しちゃってえ……
佐藤:いえ、その「ハコ」自体には絶対の自信を持ってますが(笑)
ヨシ:あ、やっぱり。しかし、結構面倒ですね。
佐藤:ただ、組織図ができてしまえば、もうニーズは特定できますよ
ね。そこまでが大変なんですよね。
ヨシ:そうかあ……BtoBの営業ってこういうことなんだあ……勉
強になりました! 今日はありがとうございました!
佐藤:いえ、まだ終わらないんです……
ヨシ:え……ひょっとして……?
佐藤:もう1回だけお願いします!
ヨシ:え、つ、次は?
佐藤:BtoBのコミュニケーション! ヨシさんの「口説き方」を
聞きたいんです!
ヨシ:なんか、自分が全てさらけ出されていくようで……(笑)
佐藤:ですからそれをやってるんですってば……(笑)
次回はついに最終回!
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◆まとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●BtoBtoCで、ニーズの流れを体系的に考え、右から埋めてみ
て「可視化」しよう!
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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━BBC編Vol.021 2010/04/26
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「ニーズ」「喜び」「幸せ」をBBCの右側からモレなく作って、
流していこう!
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◆ここまでのまとめ
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ヨシさんは、とある「防災機器メーカー」の営業マン(正確にはマネ
ージャーさん)です。
その機器は、家庭に設置するものですが、直販をしていませんので、
以下のようなビジネスになります。
==============================================================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
○ニーズの流れ
防災機器 ← オーナー満足 ← 入居者満足 ← 家族の命
売れる 囲い込める 空室率下げる 財産・思い出
賃料下げない
○セグメンテーション
1)白金: 個人オーナー ← 家族
2)自由が丘:個人オーナー ← 一人暮らし
3)広尾: 法人オーナー ← 外資系外国人
==============================================================
●BtoBのセグメンテーション
ヨシさんの直接のお客様である「取次会社」さんのセグメンテーショ
ンは、会社よりも「部署別のニーズ」と「BBCで考えるその先のお
客様」の組み合わせで考えます。すると……
==============================================================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
提案ネタ増えるよ→営業部門 個人オーナー← 家族・一人暮らし
部長・社員 法人オーナー← 外資系外国人
ラクになるよ →管理部門 個人オーナー← 同上
部長・社員 法人オーナー
==============================================================
中間のB(ここでは取次会社)のセグメンテーションは、
・業種・業態の違い
・会社の違い
・部署の違い
・役職・人の違い
・顧客の顧客の違い(BBCフローの最後のC)
の組み合わせになります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BtoBの「コミュニケーション」
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佐藤:最終回の今回は、具体的にどうやっているのか、ヨシさんのノ
ウハウを聞いていきましょう。
ヨシ:はい! って言っても、フツーにやってるだけですよ。
佐藤:いや、絶対やってますって。ヨシさんの直接のお客様である取
次会社さんに、どうやって食い込むんですか?
ヨシ:ですから、「どうも~♪」って言って……部長挨拶して、朝礼
なんかに出させてもらうんです!
佐藤:出たあ! ヨシさん式「どうも~♪」営業
ヨシ:でも、ホント自然にやってますから……
佐藤:じゃあ例によって「どうも~♪」営業を可視化しましょう。ま
ず誰のところに行くんですか? 社長ですか?
ヨシ:社長さんには挨拶には言きますが、営業には行きません。まず
は部長からです。例えば営業部長さんとかですね。
佐藤:じゃあ、営業部長さんのところに行くとしましょう。何て言う
んですか?
ヨシ:行って、「どうも~♪ 今度朝礼に出させてくださいね~」っ
て……あはは。
佐藤:ワザと言ってますね……朝礼に出させていただく、ってどうい
うことですか? 何のために?
ヨシ:そもそもうちの商品を知らないとか、売る気があんまりない営
業担当さんに、うちの商品を売る動機付けをするんですよ。
佐藤:なるほど。マインドフロー*で言うところの「認知・興味」関
門ですね。
*マインドフロー
新規顧客が、認知、興味、行動、比較、購買、利用、愛情の7つの関
門を通過して「ファン」になる。
詳細は、図解 実戦マーケティング戦略 で。
http://tinyurl.com/a6ul5
ヨシ:あ、確かにそうですね。
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◆自社商品を売ってもらうために、売る人のメリットを訴求しよう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:でも、営業部長さんに「うちの商品を売らせてください!」っ
て言うだけじゃ、営業部長のメリットが無いですよね?
ヨシ:「御社の営業さんがオーナーさんのところに行ったときに困ら
ないようにする方法を説明させてください」って言います。
佐藤:困る、とは?
ヨシ:だって、オーナーさんに防災機器のこととか聞かれて、営業さ
んが答えられなかったら営業としてまずいですよね?
佐藤:確かに……そりゃあ営業部長は気になりますよね。
ヨシ:もっちろんです。そう言わないと、うん、って言っていただけ
ないじゃないですか!
佐藤:ほら、「どうも~♪」だけじゃないですよね!? もう、この
パターンもいいですよね……(笑)
ヨシ:もう慣れました(笑)
佐藤:BBCフローでは……こうなりますよね。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー 営業担当 オーナー 入居者
情報提供→質問に答えられ ← 質問する
恥をかかない
===============================
佐藤:取次会社さんの営業さんに情報提供して、営業さんはきちんと
オーナーさんの質問に答えられる、と。
ヨシ:そうですね。
佐藤:「朝礼に出させてください」じゃ、営業部長さんはウンと言っ
てくれないから、相手のメリットを訴えるんですよね。
ヨシ:営業の基本です。
佐藤:えっと……営業さんのメリットが他にもあるはずですね。
ヨシ:え?
佐藤:BBCは右からです。入居者さんや、オーナーさんのメリット
はありませんか?
ヨシ:あ……そうだ!
佐藤:災害が起きたら、オーナーさん自身も困りますよね。だから…
ヨシ:確かに、「オーナーさんにご迷惑がかからないようにする提案
をします」って営業部長さんに言ってもいい!
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー 営業担当 オーナー 入居者
困らないように ←災害が起きたら ← 災害が起きたら
事前に提案 大事な入居者が困る 困る
===============================
佐藤:そう思ったんですよ。
ヨシ:この紙の上で考えると、すっごく考えやすいですね! 可視化
できます!
佐藤:そう。紙に落とすことが大事です。で、朝礼で何を説明するん
ですか?
ヨシ:成功事例ですね。「こういう災害が起きて、オーナーさんに危
うくご迷惑がかかるところ、当社の製品で……」と。
佐藤:ほら、ヨシさん、やっぱりやってるじゃないですか……セオリ
ー通りに♪
ヨシ:はあ……もういいです、このパターン……(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆継続的な「コミュニケーション」を、相手に合わせて行う
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:その朝礼での説明ってどれくらいやるんですか? 頻度とか。
ヨシ:最初の方は、月に1回くらい、そのあとは、2~3ヶ月に1回
です。15分くらいですよ。長いと飽きられますし
佐藤:あ、そんなものでいいんですね。
ヨシ:ええ、ただ続けないと、忘れられてしまうので、定期的にやる
ようにしています。
佐藤:ネタ切れしませんか?
ヨシ:いえ、そうでもないですよ。会社がネタを作ってくれますので
それを加工するんです。
佐藤:例えば、どんなネタですか?
ヨシ:年末なら、「年末お出かけ時のチェック項目」みたいなネタで
すね。ニュースレターみたいな感じです。
佐藤:それって入居者さん用のツールですよね? わかりやすいとこ
ろで戸締まりとか、元栓閉める、とかのチェックリスト?
ヨシ:そうですそうです。
佐藤:それを朝礼で何て言って説明するんですか?
ヨシ:このBBCフローで説明しますね。私も理解しましたから。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー 営業部 オーナー 入居者
===============================
佐藤:さすが!
ヨシ:このニュースレターは、入居者さんが喜びますよね。
佐藤:そうですね。お出かけ時のチェック項目があれば、入居者さん
は、「気の利いたマンションだな」と思ってくれますよね。
ヨシ:すると、オーナーさんが嬉しいですよね。
佐藤:……なるほど、わかりました。
ヨシ:なので、取次会社さんには、「オーナーさんにこれ渡して、入
居者さんに配ってくださいよ」と言います。
佐藤:殺し文句は……?
ヨシ:入居者さんが喜ぶと、オーナーさんも喜ぶ。オーナーさんに営
業のアナタを「気の利く営業だ」と思ってもらえます、って。
佐藤:さすが!! 営業さんのメリットにしてるわけですね。
ヨシ:そうなんです! 先生のおかげで、私がやってることが私にも
わかってきました
佐藤:できる営業さんって、開発とかマーケティングとかから来る情
報を、自分のお客様向けに加工して定期的に発信しますね。
ヨシ:それって当たり前じゃないんですか?
佐藤:そうでもないですね。できる人は自然にやってますけど。
ヨシ:そうなんだあ……
佐藤:ポイントは、自分のお客様に合わせて、手書きでもいいので、
資料を1枚加えることですね
ヨシ:もっちろんです。
佐藤:それによって、お客様が「うちのためにやってくれた」って思
っていただけますからね。
ヨシ:そうしないと、「みんなにこれ送ってるんだろ」って思われち
ゃいますよね。
佐藤:そうなんですよ。私から補足すると、このレターを喜ぶのは、
どんな入居者ですか? このBBCフローで。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
提案ネタ増えるよ→営業部門 個人オーナー← 家族・一人暮らし
部長・社員 法人オーナー← 外資系外国人
===============================
ヨシ:どちらかというと、個人オーナーの入居者さんですね。
佐藤:ですよね? ほら、やっぱりセグメントに合わせて……
ヨシ:……もう驚かないですよ……ホントだ……一番右側の入居者の
ニーズに合わせてレターを作るんだ……
佐藤:ですよね? 一番右のニーズでセグメンテーションしておくと
打ち手が取りやすいんですよ。こういう細かいところまで。
ヨシ:確かに、右と左で、びしっと横串が通りますね!
佐藤:そうなんです。BBCフローの一貫性方程式のX、Yに、具体
的な戦術が代入されるイメージです
ヨシ:な、なんか難しくなりましたね(苦笑)
佐藤:あ、じゃあこのBBCフローの上を、ニュースレターが通って
いくイメージでいいです。
ヨシ:それならわかります!
佐藤:で、これで営業さんが「認知・興味」を持っていただいて…
ヨシ:とりあえず提案してもらえれば、その後は私に投げていただけ
ばいいです。
佐藤:なるほど。ではマインドフローで、「利用・愛情」は?
ヨシ:営業さんには、コマメな報告します。途中経過、結果報告……
佐藤:決め手は?
ヨシ:オーナーさんが喜んでましたよ、って言ってあげると、営業さ
んも「提案して良かった」と思っていただけます。
佐藤:やっぱり! このニーズも右からですからね!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆部署によってコミュニケーションも変える!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:今のが、営業部門へのコミュニケーションですよね。メッセー
ジは「あなたが気の利く営業だと思われます」
ヨシ:ええ。次にお聞きになりたいのは、じゃあ管理部門の場合は、
ですよね?
佐藤:あ、こっちが読まれた(笑) さすが敏腕営業マン(笑)
ヨシ:そういうのは得意なんで(笑)。管理部門もオーナーさんとコ
ミュニケーションしますが、ちょっとやり方が違います。
佐藤:どう違うんですか?
ヨシ:管理部門は、多くのオーナーさんに一度に色々な連絡をすると
きがあります。具体的にはDMっていうか資料を送ります。
佐藤:はっはー、じゃあその資料に……
ヨシ:そうなんです。当社の製品の案内を同梱していただいたりしま
す。
佐藤:例えば、どんな内容ですか? まさかその案内にDM的なもの
を入れるわけにいかないですよね?
ヨシ:例えば、法改正があって、これこれこうなりました……とか。
これはオーナーさんも知りたい情報ですよね?
佐藤:なるほど! それなら、管理部門には、「オーナーさんが必要
な情報を送れる」というメリットがある!
ヨシ:そうなんです。A4 1枚の情報案内を入れていただく感じで
すね。
佐藤:それは会社が用意してくれるんですか?
ヨシ:まさか。私が作りますよ。
佐藤:そうですよねぇ。やるべきことやってるんですよねえ。これは
誰と交渉するんですか?
ヨシ:これは、取次会社の管理部長さんです。担当さんにはその決断
はできないので……
佐藤:ほら、ちゃんと組織の意思決定構造をご存じですよね。前回の
話で……
ヨシ:……ホントだ(笑)
佐藤:こういうBBCフローですね。今回は入居者さんは直接関係な
いですけど。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー 管理部長 オーナー 入居者
オーナーが喜ぶ 必要な情報を
情報を提供 得られる
===============================
ヨシ:はい、やっぱりこのフローの上を、先ほどのA4 1枚の紙が
通っていくイメージですよね。
佐藤:こういっちゃなんですが、売るのに魔法は無いんですよ。A4
1枚の紙を入れる努力をするかしないか、ですね。
ヨシ:ホントそうだと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れるパターンは体系化できる!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:ヨシさんの会社って、取次会社さんにとっては多くの取引先の
うちの1社さんですよね? よくそこまでやってくれますね。
ヨシ:そのときは、ちょっとしたことで貸しを作ったので、その貸し
を返してもらったんですよ……
佐藤:そう! それも、売れる営業の方がよくいいます。私が知って
る敏腕営業さんで、すごく印象に残った一言があるんです。
ヨシ:それは?
佐藤:「約束のないところに約束を作るんです。約束が破られても、
それは貸しになるから、次の約束が作れます」
ヨシ:な、なるほど……それ、すっごくよくわかります。
佐藤:いつも思うことなんですけど、ヨシさんと話していて、再確認
したことがあります。
ヨシ:それは?
佐藤:売れる営業さんて、同じこと言うんですよ。言い方は違います
けど、やってること同じなんです。パターンがあるんです。
ヨシ:そ、そのパターンって? 教えてくださいよ!
佐藤:全部お話したじゃないですか、今まで……BBCとか、セグメ
ンテーションとか、組織内コミュニケーションとか……
ヨシ:あ……私がやってること(笑)
佐藤:あと、オーナーさんに対して、取次会社の営業さんをほめてお
きますよね?
ヨシ:もちろんです。
佐藤:営業さんも、オーナーさんから褒められたらすっごく嬉しいで
しょうから。
ヨシ:それもセオリーなんですか?
佐藤:セオリーかどうかはともかく、さっきの売れる営業の方が同じ
こと行ってました。
ヨシ:そうなんだあ……
佐藤:そうなんです。私が考えだしたことじゃないんです。売れる営
業パーソンの成功例をパターン化しただけです。
ヨシ:先生はやってなかったんですか?
佐藤:成功したときは、やってました。失敗したときは、どこかが狂
ってます。その共通パターンを体系化しただけです。
ヨシ:どうやって体系化されたんですか?
佐藤:えっと……帰納と演繹の相互作用で……
ヨシ:はあ? 昨日と今日? ははは、私、数学ダメで……
佐藤:えっと……具体例からワクを考え、ワクに具体例をあてはめて
ワクが大丈夫か検証して……BASiCSなんかもそうですね
ヨシ:うーん、私には無理そうですね……
佐藤:それが私の独自資源ですから、そうカンタンにはマネできない
と思いますよ。ディベートと肌感覚の合わせ技。
ヨシ:でぃ、ディベート?
佐藤:帰納と演繹の相互作用なんかもディベートからです。マーケタ
ー戦場で、ディベートではそう負けないですよ……
ヨシ:そ、そりゃそうですよね……私は自分の強みを活かして営業に
専念します(笑)
佐藤:さっきから、実はヨシさん自身のBASiCSも考えてたんで
すよ。
ヨシ:ええ? こんな話をしながら?
佐藤:なんか勝手にアタマが考えちゃうんですよ……結論から言うと
こういう営業にヨシさんすごく向いてます。
ヨシ:よかったあ……やってて全然苦痛じゃないですから。
佐藤:そうですよね。私が売れたま!書くのが苦痛じゃないのと同じ
ですよ、きっと。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆マーケティングの真髄:BBCで「喜びの連鎖」を右から起こす
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐藤:そろそろまとめに入りましょう。ヨシさんの製品のベネフィッ
トは何でしたっけ? 最後のC、入居者さんにとって、です。
ヨシ:家族の命や、資産を守ります。
佐藤:すると、入居者さんは嬉しいですよね?
ヨシ:ええ、きちんと仕事をすれば喜んでいただけます。
佐藤:なるほど、「喜び」ですよね。それをオーナーさんには伝えま
すか?
ヨシ:オーナーさんにも同じです。入居者さんにきちんと仕事して、
入居者さんが喜んでいたことを伝えます。
佐藤:ええ、右側の「喜び」を左側のオーナーさんに伝えていきます
ね。すると、取次会社さんには?
ヨシ:オーナーさんが喜んでいたことを伝えます。
佐藤:そうですよね。そうなると、こうなります……
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
売れて ← オーナーさんが ←入居者さんが ← これで災害でも
喜ぶ 喜んでましたよ 喜んでましたよ 安心だと喜ぶ
===============================
ヨシ:そうですけど、それが何か……?
佐藤:これがマーケティングの真髄です
ヨシ:え? 佐藤式マーケティングの真髄ですか?
佐藤:違います。ビジネスの真髄と言ってもいいです。右から左へ
の「喜びの連鎖」です。
ヨシ:あ……なるほど! みんな喜んでる!!
佐藤:営業さんの役割は、この「喜びの連鎖」を右から起こしてあげ
ることなんです。
ヨシ:喜びの連鎖を起こす……な、なんか今鳥肌立ちました……
佐藤:笑顔の連鎖、って言ってもいいです。自分の商品が売れるのは
喜びや笑顔の「結果」なんです。
ヨシ:「笑顔の連鎖」……いい言葉ですね……
佐藤:バリューチェーン(価値連鎖)じゃなくて、「スマイルチェー
ン」とか「ハピネスチェーン」って言った方がいいですね。
ヨシ:ははは、そうですね。
佐藤:マーケティングや営業の本を読むと「この人お客様のアタマの
上に¥マークが見えてるんだろうなあ」という人もいます。
ヨシ:ダメですか? お金が無い人には売れないですよ?
佐藤:あ、それはそうですよ。ただ、お金目当てに売ろうとすると、
かえって売れなかったりしませんか?
ヨシ:もちろん。まずはお客様に喜んでいただかないと。
佐藤:そうですよね? で、その喜びが発生する順番は、BBCの上
では……?
ヨシ:あ! それも右から! 売れたら私も「喜び」ますけど、その
「喜び」は一番最後!
佐藤:そうです! それがBBCフローのメッセージでもあります!
BBCフローは右から考えます。自分は「最後」なんです。
===============================
B to B to B to C
機器 → 取次会社 → マンションー → マンション
メーカー オーナー 入居者
オーナーさんが 入居者さんが これで災害でも
喜んでましたよ 喜んでましたよ 安心ですね!
===============================
ヨシ:そうかあ……この喜びの連鎖をモレなく起こす……それが、営
業の醍醐味なんだ……
佐藤:私もBtoB営業って結構やりましたが、成功しているときは
必ずこうなってます。喜びの連鎖が起きてるんですよ。
ヨシ:そりゃそうですよね。でもなんか仕事が楽しみになってきまし
たよ……喜びの連鎖、か……
佐藤:営業って、辛いことの方が多いですよね。私も泣きそうな経験
って結構ありますが、お客様の喜びでそれが吹き飛ぶ……
ヨシ:ええ! 佐藤さんの本って、例えばドリルにしても白ネコにし
ても「愛」があふれてる感じがして……
佐藤:ありがとうございます。BASiCSの「i」は「愛」でもい
いと思ってます。
ヨシ:そうかあ……「愛」かあ……
佐藤:ヨシさんの商品って、そういう意味で素敵な商品だと思います
よ。頑張っていきましょう!
ヨシ:ありがとうございます!
佐藤:長時間、ありがとうございました! なんかもうこれだけで、
本が1冊書けそうですよ。
ヨシ:ホントですか?
佐藤:ええ、この連載、売れたま!史上でも1,2を争う好反響なん
ですよ。ホントですよ。
ヨシ:それは嬉しいです! 本も楽しみにしてます!
佐藤:来年か再来年でしょうけどね……
ヨシ:えーー……もっと早めにお願いします!
佐藤:が、頑張ります……ホントありがとうございました!
ヨシ:こちらこそ、自分の仕事が可視化されてホント勉強になりまし
た。ありがとうございました!
これにて、ついに終了です! おつきあいありがとうございました!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆まとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●BtoBtoCで、右側から始まる「喜びの連鎖」を作ろう! そ
れが営業の、そしてマーケティングの醍醐味!