2011-01 初詣1:初詣の意味

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.106 2011/01/06
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●初詣に行く前に、願い事を具体化しよう!

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◆売多真子と勝、初詣に行く!
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今回は新春特別号……新春恒例の、小説の登場人物による対談編!

昨年は「白いネコは何をくれた」の日向実直と鳥野智子の一大感動?
巨編でした。
今年は、売多真子に登場してもらいましょう!
売多真子と勝が初詣に行くと……どうなる?
始まり、始まり~

 

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◆売多家、集合!
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元日の夕刻、都内某所。売多家の実家。

売多家の数世帯、3世代に渡る親戚一同が集まり、思い思いに会話を
楽しんでいる。

畳敷きの上に並んだテーブルの上には、食事の終わった食器やグラス
が散乱している。
親戚:真子ちゃん、ホントにキレイになって……晴れ着、とってもお
   似合いよ~

真子:ありがとうございますぅ! 誰もそんなこと言ってくれなくて
   はははは。

親戚:せっかく晴れ着を着ても、一緒にどこかに行く人がいないとね
   ぇ……真子ちゃん、今年も独り身なの?

真子:うぐ……もう、毎年毎年言われ慣れましたけどね、それ。

親戚:こんなキレイな子をほっておくなんて、回りの男の子も見る目
   が無いわねぇ。

真子:ホントですよね~、きゃははは

親戚:今年は仲良しの勝ちゃんは来ないのかい?

真子:顔を出すとは言ってましたけど……大分忙しいみたいで……
   私も待ってるんですけど……
ぴんぽーん
呼び鈴が鳴り、親戚の1人が出迎えに行くと、どたどたと足音が響く
真子:あ、勝さんだ!

親戚:おや、足音でわかるのかい? さすがだねぇ。

真子:え、ま、まあ……え、ええ……つ、つきあい長いですからね~
がら、とドアが開くと、真子の読み通り、売多勝があわただしく入っ
てきて、一礼した。
勝 :すいませーん、遅くなっちゃって……

親戚:あらあら勝ちゃん、お久しぶりね……

真子:勝さん、遅い!

勝 :なんだいきなり。オマエのために来たんじゃねーんだよ。

真子:だって約束したじゃん! 初詣行くって……

勝 :これでも早く来たんだよ!

親戚:あらあら正月早々、相変わらず仲が良いわねえ……アナタたち
   は昔っから変わらないねえ……
真子を無視して勝は畳の上で厳かに正座し、頭を下げながら言った。
勝 :あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し
   上げます。

親戚:いーえー、こちらこそよろしくお願いしますね……。えっと、
   勝ちゃんはお飲み物は?

真子:あ、勝さんには炭酸水冷やしておいたから。

勝 :お、真子珍しく気が利くじゃねーか。

真子が「いつもですよーだ」と言いながら立ち上がって炭酸水を取り
出して来ると、勝のグラスに注いだ。
勝 :お、真子ありがと

真子:じゃ、かんぱーい! 新年あけましておめでとうございまーす

 

正月の型どおりの挨拶が終わると、真子がせかした。
真子:ね、ね、勝さん、早く初詣行こうよ。

勝 :今着いたばっかりじゃねーか。

真子:だって、勝さん遅いんだもん。暗くなっちゃうよ……

勝 :それもそうか……じゃあ行くか。恒例の初詣。

親戚:じゃあ、気をつけていってらっしゃいね~

 

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◆初詣の心構えって?
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2人は楽しそうに語らいながら、近所の神社へと歩みを進める。
真子:ふう……外は寒いねえ……ね、勝さん、何か私に言うことない
   ですか?

勝 :あ、まだ真子には言ってなかったか。あけましておめでとう。
   今年もガンバレな。

真子:そ……それだけ?

勝 :なんだ、まだお年玉欲しいのか?

真子:ち、違うわよ。だ、だって……ほら……これ見てよ……せっか
   く晴れ着、着たのに……

勝 :あ、それか、マコ、トッテモキレイダヨ。スッゴクニアッテル

真子:な、なにそれ、突然棒読みになって……あ、照れてるんだ、勝
   さん、真子の晴れ着姿に! かっわいいー、照れちゃって。

勝 :そうそう、真子にも衣装、ってヤツだな。

真子:きゃはは、それ、おもしろーい……って、もう、意地悪!

勝 :今年は初詣に行く前にお茶していくか。真子時間あるだろ?

真子:うん、私はいいですけど……どうしたんですか?

勝 :せっかくの機会だからな。

真子:あ、晴れ着の真子と少しでも長くいたいんなら正直にそう言っ
   てくれればいいのに~。いくらでもつきあってあげるから~

勝 :無視。まあオマエも経営者になったわけだし、初詣の心構えく
   らいは教えておこうと思ってな

真子:へ? 初詣の心構えって? そんなのあるの?

勝 :初詣って、まさか神様が真子の身勝手なお願いを数百円程度の
   お賽銭で叶えてくれるなんて思っちゃいないよな?

真子:え? あ、い、う、あ……えーっと……
真子の顔は図星なんですけど……と言っている。
勝 :もしそうなら、世の中から倒産も戦争も無くなるはずだからな

真子:そ、そりゃそうですけど、でも……

勝 :丁度いい。このカフェに入ろう。今は正月もやってるんだな。

真子:え、あ、はい……
初詣の人出で意外に混雑しているカフェで2人はいつもの調子で話し
始める。
勝 :ほら、メモ取れよ

真子:ちゃんと持ってきてますよーだ。こんなことになるんじゃない
   かと思って……

勝 :へえ、進歩したな。で、真子はどんなお願い事するつもりだっ
   たんだ?

真子:何って、商売繁盛とか……恋愛成就とか……人類平和とか……

勝 :……で?

真子:で、って……それだけですけど……

勝 :それさ、どんな状態が「願いが叶った」って言うわけ?

真子:そ、そんなこと言われても……

勝 :真子、ホントは神様なんかいないの、こんなの儀式よ、ホント
   はお願いなんか叶いっこないよ、何て思ってないだろうな……

真子:え……そ、それを言っちゃあ、ってヤツじゃないの、それ……

勝 :いや、願いは叶う。

真子:え!? そ、そうなんですか?

勝 :ああ、本当だ。願いは叶う。

真子:勝さん、神頼みなんかキライとか言いそうなのに……

勝 :ああ、そんな他力本願なのはダメだ。

真子:それなのに初詣につきあってくれるのは、真子と一緒にいたい
   からだと思ってたのに……

勝 :アア、マコハトッテモキレイダヨ

真子:もう、それはわかりましたから……

 

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◆願いは具体化しよう!
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真子:で、神頼みで願いは叶うんですか? やったあ! 今年こそ、
   今年こそ……

勝 :ダメ。神頼みじゃ叶わない。

真子:ええーっ!! さっき叶うって……

勝 :願いが叶うとは言ったが、神様が叶えてくれるとは言ってない
   だろ。叶えるのは自分、真子が自分で叶えるんだよ。

真子:ええっ? そ、それじゃあ……

勝 :当たり前だろ。キューピッドが矢でも放ってくれるなんて思っ
   てないよな? 願いを叶えるのは自分だ。神様じゃない。

真子:そ、そりゃそうですけど……それじゃお願いする意味がないじ
   ゃないですか……

勝 :それについては後で話す。

真子:じゃ、じゃあどうすればいいんですか?

勝 :真子の願い事、なんだ? もう1回言ってみろ

真子:で、ですから、商売繁盛、恋愛成就……

勝 :で、どんな状態が「商売繁盛」なんだ? どんな状態をもって
   「願いが叶った」っていうんだ?

真子:そ、それは……そーれ・しちりあーのの売上が上がって……

勝 :売上が上がる、ってどれくらい?

真子:そ、それは上がるほど……できればたくさん……

勝 :そんな曖昧じゃ、成就されたかどうか、判断できないだろうが

真子:そ、そりゃそうですけど……

勝 :まずは願いを具体化しろ。「商売繁盛」じゃ、神様だって叶え
   ようが無いだろ。大体、売上が目標なのか?

真子:最終的にはそうですけど……

勝 :だから、「売上を上げろ」と言うと売上が下がるって「売れる
   数字」*にもしつこく書いてあるだろうが
*「売れる数字 ~組織を動かすマーケティング~」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版

http://ow.ly/32zKP
真子:あ、そうか! 戦略指標*だ! 

*戦略指標
その数字を追いかけると、戦略が自律的に実行される数字のこと。詳
細は「売れる数字」で!
勝 :そうだろ。そーれ・しちりあーのだって「売れる会社のすごい
   仕組み」*で戦略指標を決めたよな?
*「売れる会社のすごい仕組み」 佐藤義典著  青春出版社
真子が社長として大活躍するマーケティング活劇

http://www.sandt.co.jp/shikumi.htm
真子:うん、それなら目標決まってる。

勝 :ちょっと今書き出してみろ。

真子:うん、それなら書けるよ。1ヶ月の注文点数が○○○点になる
   ように、っと。

勝 :それが真子の言う「商売繁盛」なんだな?

真子:うん!

勝 :そのためには何をすればいい?

真子:え……具体的に、ですか?

勝 :そう。

真子:それは、メニューの改善とか、もっとスムーズな顧客応対がで
   きるように、とか……

勝 :それは、何を目的としている?

真子:だから、注文点数を増やすように……

勝 :だからどうやって?

真子:え、お客様が喜んでくれるように……

勝 :具体的には?

真子:あ! わかった! 「勝利の方程式」の顧客反応だ!

勝 :そうだな。「勝利の方程式」を実行に移せばいいわけだよな

真子:で、どうするんですか?

勝 :で、ってそれを実行するんだよ。そうすりゃ真子の言う「商売
   繁盛」になるだろ? 戦略指標の達成を通じて、さ。

真子:そ、そりゃ確かに私の「商売繁盛」って願いは叶いますね……

勝 :だろ? 実行するのは神様じゃなくて真子だけどな。

真子:確かに……そうか、私が言う「商売繁盛」ってそういうことだ
   ったんだ……今わかりました。

勝 :どんな状態が「願いが叶ったか」が一番わかりやすいのは、数
   字なんだよ。だから「戦略指標」が大事なんだよな。

真子:なるおど~。戦略指標は目標具体化の手法でもあるんですね。

勝 :そういうこと。

真子:後は勝利の方程式を実行すれば……

 

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◆願いを具体化して、自ら叶えよう!
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勝 :それを実行すれば、真子が臨む「商売繁盛」になるんだから、
   後は真子がやるだけだな。

真子:はい! っていうか、厳しいなあ……神様がやってくれるわけ
   じゃないんだ……

勝 :オレだって寝てる間に原稿書いてくれる妖精の小人さんたちが
   いたらどんなに嬉しいか……朝起きたら原稿できてる……

真子:そりゃそうですよね~きゃははは。

勝 :願い事は叶う。ただし、自分で実行すれば、だけどな。

真子:はーい。頑張って叶えまーす!

勝 :まずは具体化。具体化されていない願い事が達成されるはずが
   ない。それでは行動に落ち込んでこないからだ。

真子:それはそうですね……確かに「商売繁盛」じゃ、神様も叶えよ
   うがない、か……

勝 :そういうことだ。

真子:だから具体化するために戦略指標と勝利の方程式で……

勝 :そうだな。戦略指標と勝利の方程式でBASiCSが具体化さ
   れて実行に落とし込まれる。具体化されないと実行できない。

真子:で、でも、だったら神様にお願いしなくても……

勝 :何言ってんだ、真子が初詣に行きたい、って言ったから来てる
   んだぞ?

真子:そ、そうですけど、じゃあ神頼みに意味は無いってこと?

勝 :だからそんなことは無いって。だから来てるんだ。

真子:で、でも……?
さて……神頼みの意味とは??
今日はここまで!

あなたの今年の「願い事」は何ですか?

どんな状態が「願い事が叶った」状態ですか? どのように叶ったと
判断するのですか? 基準は何ですか? まずは具体化してみましょ
う。

 

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◆今日のまとめ
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●願い事は具体化すれば、自ら実行して自ら叶えることができる!

 

 

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.107 2011/01/10
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●願い事を具体化した上で、言語化しよう。言語化は思考を強制し、
 思考を深める
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◆前回のまとめ
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勝 :真子、ここまでのノートを振り返ってくれ

真子:えっとね……願い事は叶う。でも、自分で実現すれば、の話。
   何か身も蓋もないけど、あはは。

勝 :願い事が本当に叶う、っていうほうが夢があるだろうが! そ
   れで?

真子:そのためには、願い事を「具体化する」ことが必要。そうしな
   いと願い事が叶ったかどうかも何すればいいかもわかんない。

勝 :そうだな。経営では?

真子:売上を最終成果とするなら、そこにいたる勝利の方程式を描い
   てそのための戦略指標を作る

勝 :OK。

真子:で、私の疑問が……じゃあ、自分で実行すればいい話で、別に
   神頼みなんかしなくていいじゃん、ってことなんですけど……

勝 :確かにそう思うよな

 

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◆願い事を言語化して実行を誓おう!
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真子:じゃ、じゃあ神頼みに意味は無いってことですか?

勝 :だからそんなことは無いって。だから一緒に来てるんだろ。

真子:だってそれは晴れ着姿のこんなにカワイイ女の子と一緒にでか
   けたいからでしょ、はあと。ふ、た、り、き、りで♪

勝 :まあそれでもいいや。もうめんどくせー。

真子:やったあ! 粘り勝ち♪

勝 :で、オレだって意味があるから来てるんだぞ。

真子:でも、自分で勝手に実行すればいいじゃないですか。神頼みな
   んかしないで。

勝 :いや、そんなことはないと思ってる。

真子:何で? 自分で実行すれば願いが叶うんですよね? そのため
   に願い事を具体化するんですよね?

勝 :ああ、自分で実行するのを支援するために、実行するっていう
   「宣言」をするのはいいことだ。

真子:宣言って誰にですか?

勝 :神社に行ったら誰がいるんだよ

真子:あ……神様に宣言する!

勝 :そうだな。自分に対する宣言、でもいい。とにかく、誓いを立
   てる、そしてそれを言葉として宣言する、ということは大事

真子:自分を追い詰める、っていうことですか? よくアスリートた
   ちが有言実行って言ってるみたいな。

勝 :それもあるし、真子、誓いを立てて宣言するには何が必要だ?

真子:えっとね……意思!

勝 :そうだな。それから?

真子:あとは……気持ち?

勝 :それは意思と同じだろうが。後は?

真子:え……? わかりません……

勝 :宣言はどうやってするんだ?

真子:そ、そりゃ……今やってるみたいに、紙にまとめて、口にして
   じゃないんですか?

勝 :そう! その共通点は?

真子:え? 紙と口? 共通点と言えば……願い事が日本語? はは

勝 :そう! そうなんだよ?

真子:え??

勝 :言語はともかく、「言葉」なんだよ! 言葉にしないと口にも
   できないし紙にも書けない!

真子:そんなの当たり前じゃないですか……

勝 :あのな、言語化するってことがすごい大事なんだよ! アタマ
   の中にあるだけじゃダメだ。

真子:な、なんでですか?

勝 :理由は2つある。ほら、メモとれよ!

真子:取ってますってば……

 

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◆理由1:「言語化」は思考を強制する
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勝 :まず理由1つめ。アタマの中にあるものって、何かモヤモヤし
   てるだろ?

真子:あ、はい、そうです……

勝 :そういう状態で、「アタマの中」だけで考えると堂々巡りにな
   る。とにかくそういうのは書き出すんだ。

真子:はい……とにかく書き出す、っと……

勝 :言語化して書き出すと思考が明瞭化する。

真子:前号でやってみて思ったんですけど、結構難しかったです。ア
   タマの中でわかっているつもりになっていても、書けない……

勝 :そう! そういうもんなんだ。考えた「気」になっていても、
   言葉にすると、考えてなかったことがわかるだろ?

真子:そうなんです。意外に言葉にならなくって……

勝 :考えるという行為は、実はそこから始まる。言葉にならない
   「考え」を具体化する。それが本当に「考える」こと。

真子:そっかあ……考えるってことは言語化するってことなんだあ

勝 :それには、書くか話すしかない。だから紙か口になる。

真子:うっわあ。深いじゃないですか。

勝 :だから、オレがセミナーとかやるときには、必ず書き出しても
   らうし、話してもらう。「言語化」することで思考を高める。

真子:だから「願い事」も言語化しないといけないんだあ……

勝 :そうそう。それが「考える」ってこと。言語化することは、
   「思考の強制」なんだよ。考えないと言語化できないからな

真子:ははは、私みたいな考えない人にはぴったりだ

勝 :書き出すと、「何がわからなかったか」がわかるだろ?

真子:あ、それ思いました! わかった気になっていても、どこがわ
   かっていなかったがわかる!

勝 :だろ? だから「言語化」することが「考える」際のポイント
   だ。だから「紙」か「口」になる。

真子:だから勝さん、いっつもメモとれ、っていうんだね……

勝 :そう。それは真子の思考の訓練のためでもある。考えてないと
   メモすることができないからな。

真子:そっかあ……いつも真子のことを考えていただいて、ありがと
   うございます。ぺこり

勝 :あ、ああ……そ、そうマジメに言われる方が照れるよな……

真子:勝さん、真子にく、び、った、け、なんだからあ♪

勝 :無視。で、悪いことについてアタマの中だけで考えると、落ち
   込んでこないか?

真子:あ、そうなんですよ……売上が下がってるときの対策とか……
   くらーくなってきちゃう

勝 :だから、書き出す。書き出して、実体化させる。そうすれば、
   一旦感情と切り離して「客体化」できるんだよ

真子:紙の上に書いてあることの問題とするのね。自分の問題だと考
   えると、悲しくなるけど

勝 :そうそう。ディベートなんかでもそうなんだけど、検証の対象
   は「議論」であって「人」ではない

真子:責任を「私」じゃなくて「紙に書いてあるこの考え」にすれば
   冷静になれるよね。後でメモを読み返すときはそう思えるよ

勝 :だろ? 書き出すことは、アタマの中の堂々巡りに「ケリをつ
   ける」ことでもある。

真子:確かに、ノートに書き出していくと、気が楽になります。

 

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◆理由2:「言語化」され、実体化したものは「伝達力」を持つ
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勝 :じゃあ言語化する理由2つめ。今真子の手元にあるメモを見て
   みろ。

真子:は、はい……。見てますけど、

勝 :それは実体を持ってるだろ?

真子:当たり前じゃないですか……

勝 :いちいち当たり前ってうるせーよ。それが大事なんだよ!

真子:な、なんでですか?

勝 :実体になっているモノは、コピーできるだろ? 発表して共有
   できるだろ? 改善もできるだろ? 伝達力が違うんだよ!

真子:なるほど……

勝 :それは、他人に対してだけじゃなくって、自分に対してでも同
   じだ。自分への伝達力があるんだよ。そこにはパワーがある。

真子:自分への伝達力……

勝 :「実体化」されたものは、絵であれ言語であれ、伝達力を持つ
   んだよ。それは自分に対しても同じ。

真子:そっか、アタマの中にある「考え」はモヤモヤしてるけど、言
   葉はモヤモヤしてないもんね。

勝 :そうなんだ。その意味において「言葉」となって実体化したも
   のは、アタマの中にあるモヤモヤより遙かにパワーを持つ

真子:なあるほどぉ……でも、言語化するにはどうすれば……?

勝 :だぁかぁらぁ……そのときに宣言する「相手」がいた方がいい
   だろ?

真子:そうか! その宣言する相手を「神様」にすればいいんだ!
   それが初詣に「来る」意味なんだ!

勝 :そういうことだ。

真子:確かに! 他人に宣言するのは恥ずかしいけど、神様になら、
   宣言しやすいよね!

勝 :そうそう。そういうことだ。ネコに宣言してもいいけどな。言
   葉を話すネコとかにさ。

真子:それは違う物語じゃないですか(笑)

勝 :お祈りするときには必ず言語化するだろ?

真子:ええ、ぶつぶつココロの中でつぶやきますからね……○○でき
   ますように、とか。

勝 :そういう意味では神頼みにも意味がある、ってことだ。「紙」
   に書くから「紙頼み」だな、ははは

真子:でたあ! 勝さん得意のオヤジギャグ……

勝 :そう言った方が覚えやすいだろ。ほらこれもメモ取れよ。

真子:えー……やだなあ……「紙に書いて紙頼み」……

勝 :そんな小さく書きやがって……

真子:だって望ちゃんとかに見られたら恥ずかしいもん

勝 :望ちゃんにもちゃんと伝えておけよ。

真子:はーい。言語化かあ……ね、ね、その意味では、勝さんが真子
   と一緒にいることにも意味があるよね?

勝 :何で?

真子:話し相手がいると、勝さんの考えを言語化しやすいでしょ?

勝 :あ……確かに。でもまあ、その意味では望ちゃんでも恵利ちゃ
   んでもいいんだけどな。っていうかそっちのほうがいいな。

真子:あー、また照れちゃって……

勝 :あ、あった! 真子じゃなきゃダメな理由が!

真子:え! なになに? やっぱりつきあい長いから話やすいよねぇ
   それとも、真子と一緒だとドキドキするからぁ?

勝 :真子にわかれば、誰にでもわかる。説明が十分かみ砕かれてい
   るかっていうリトマス試験紙になるな

真子:そうそう、そうだよね~。私にもわかれば、子供にもわかる…
   って、ひっど~い!

勝 :ははは、でも真子みたいにお気楽に話せる相手だと、色々話し
   やすいからいいよ。それはホントそう思うよ

真子:やったあ!

勝 :あ……遅くなっちゃったな、そろそろ行くか! さっき会計は
   すませておいた

真子:あ、はーい! ごちそうさまです! すみません、いつも……

勝 :今度そーれ・しちりあーのでケーキ食べ放題でいいよ

 

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◆絵馬を買う意味は?
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カフェを出て、神社までの勝手知ったる道をきゃはは、バーカ、とい
つものノリで楽しそうに歩き出す2人。
勝 :なあ、ところで望ちゃん元気か?

真子:うん、相変わらずだよ。望ちゃん、気が利くからホント助かっ
   てるよ

勝 :恵利ちゃん*は?

*「経営戦略虎の巻CD 特典小説」のヒロイン
真子:さあ? もう、勝さん、真子といるのに何で他の女の子のこと
   ばっかり聞くのよ……

勝 :あの後、恵利ちゃん、またうちのオフィスに来たけどな。ケー
   キとクッキー抱えて。

真子:えー! 何それ! ずっるーい! 私の知らない間に2人きり
   で……勝さん、恵利が来るなら私にも教えてよ!

勝 :アポ無しで突然来たんだよ。さすがにアポ無しで来られると時
   間が取れないから立ち話だけだったけどな

真子:恵利のヤツぅ……抜け駆けする気だなぁ……

勝 :なんだ、オマエもケーキ食べたかったのか?

真子:ち、違うわよ! っていうかケーキなんか店に一杯あるよ……

勝 :ははは、そりゃそうだ。また今度食べに行くか

真子:そう言って全然来てくれないじゃない……
世間話に花を咲かせながら、やがて神社についた
真子:あ、もうついた。話してるとあっと言う間だね~

勝 :えっと……絵馬は売ってないかな……?

真子:え、絵馬? 何で? 勝さん、買うの?

勝 :ああ、オレも買うけど、オマエも買うんだ。ちょっと大きいの
   にしよう。

真子:え? な、なんで買うの? 絵馬、って、あの絵馬?

勝 :なんで、って、ここまで話したんだからわかるだろうが。

真子:ええ? 前に神頼みなんかダメだって言ったじゃないですか!

勝 :何でだと思う?
今回はここまで!

勝の答えは、果たして……??

 

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◆今日のまとめ
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●願い事を具体化したら、言語化しよう。言語化した「実体」は、パ
 ワーを持つ

 

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 ~MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.108 2011/01/13
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●願い事を具体化・言語化したら、身近なところで目にするようにし
 て、意識付けしよう!
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◆前回のまとめ
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真子:勝さん、何してるのよ~、絵馬買うんなら早く買おうよ

勝 :待て待て、ここまでを振り返ってくれ

真子:え~寒いんだからぁ。えっとねえ……1号目が「願い事を具体
   化する」でしょ。具体的じゃないと神様もわかんない

勝 :そうだな。2号目は?

真子:具体化したら、言語化する。言語化すると、考えが深まる。考
   えることを強制されるから

勝 :まだあっただろ

真子:えっと……あ、言語化されたものは「伝達力」を持つ

勝 :そう。さらに言語化して実体化すると「記録に残せる」ってい
   うのもある。電子化もできるし。

真子:記録に残せると、どう役に立つの?

勝 :実行したかがチェックできるだろ。せ・す・じ・評価サイクル
   が回る。

真子:あ、そうだね……それそれ。うなじ評価♪ 私、ちょっと自信
   あるんだ!

勝 :オマエわざと言ってるだろ。「神様にも祝詞」だな。神様に言
   語化してきちんと伝える。

真子:全能な神様でも、言語化しないとわからないんだね~。昔の人
   はうまく言ったもんだよね……

勝 :ちなみにお客様に対してもそうだな。詳細は「ことわざで鍛え
   るマーケティング脳」*で。

真子:あ、そういえばあの本に書いてあったね!

勝 :オレも忘れてた(笑)。熱心な読者さんの指摘で気づいたよ

真子:忘れちゃだ、め、だ、ぞっと。はあと。

*「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm
勝 :これも完全に忘れてたけど、この本って、社長の新年の挨拶の
   ネタとかがたっぷり載ってるんだよ

真子:そんなの去年言わないとダメじゃないですか……

勝 :そりゃそうなんだけどさ

 

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◆絵馬で意識付けをしよう!
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勝 :じゃあ絵馬買うぞ。えっと……

真子:あ、あそこで売ってるよ!
ショップ(?)に行って、絵馬を物色する2人。
真子:ねえねえ、絵馬ってもっと色々あればいいのにねー。通り一遍
   の「馬」じゃなくてさあ

勝 :どんな馬がいいんだ? マキバオーとかがいいのか?

真子:なにそれ? キティちゃんとか、もっとカワイイの。別に馬じ
   ゃなくてもいいよね?

勝 :なんかあるみたいだぞ。萌え系神社とか萌え系お寺とか……

真子:へえ、そうなんだあ……

勝 :そうだなあ……絵馬の大きさとしてはこんなもんか……願い事
   を十分書くスペースが無いとダメだからな

真子:勝さん、私が買ってあげる! お揃いのにしようよ!

勝 :ダメ、こういうのは自分で買うの。人の金じゃ意味がない。

真子:ぶう……でもお揃いね!

勝 :はいはい……

真子:さてと……で、この買った絵馬、どうするんですか?

勝 :決まってんだろ、さっきの「願い事」を書くんだよ

真子:あ……あ、そうか! さっき言語化した「願い」だ!

勝 :そう。真子の場合は、そーれ・しちりあーのの戦略指標と勝利
   の方程式だな。

真子:勝さんは?

勝 :オレはオレの戦略指標を書くよ。オレは……「ベーシックスを
   今年も増やす」と。目標は月間○○ベーシックスだな
勝と真子は、木の手すりを台代わりに使って、絵馬に「願い事」を書
いていく。寒いのも忘れ、一心不乱に、丁寧に文字を考えては書き込
んでいくその姿は真剣そのものだ。
勝 :ふう……真子、できたか?

真子:う、うん……ま、まあ……

勝 :何だ、まだ半分スペース空いてるぞ?

真子:こ、これ……今書かなきゃダメ?

勝 :いや、後でもいいけど……

真子:じゃあ後で書こうっと

勝 :なんだ、オレに見せられないようなモノか? あ……そうか、
   「恋愛成就」の方か……

真子:な、ななな、なんでわかっちゃったの!?

勝 :ダメだそんなの! やめろ!

真子:そ、そんな言い方……あ! 勝さん、勘違いしてるぅ! 真子
   が他の男の人とつきあうのがイヤなんだあ……そうかあ……

勝 :は?

真子:そうかあ……勝さん、そうなんだあ……真子に恋愛成就されち
   ゃうとイヤなんだあ……何だかんだいっても、やっぱり……

勝 :……

真子:勝さんがそう言ってくれたから真子も言っちゃうけど、あのね
   真子の恋愛成就はね……

勝 :違う、絵馬を分けろって言ってるんだ。1つの絵馬に全然違う
   「願い事」が混在すると脳が混在する。絵馬もう1つ買え。

真子:えー……真子にとっては違わないんだもん。

勝 :違うっつってんだろうが。メッセージはシンプルにしろ。アタ
   マを混乱させるな。

真子:え? 神様が混乱しちゃうの? この絵馬、奉納するんじゃな
   いの?

勝 :しない。してもいいけど、今はしない。

真子:え? え?

 

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◆絵馬を近くにおいて、意識付けをしよう!
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真子:じゃ、じゃあこの絵馬はどうするんですか?

勝 :しきたりとしては、奉納するんだろうけどな。そもそも絵馬の
   起源は馬を奉納することの代わりだったらしいし。

真子:そうなんですか?

勝 :そうらしい。でもオレは、絵馬を自分の近くに置いておけばい
   いと思う。

真子:え? 自分の近く? 家の中に、ですか?

勝 :真子の場合は会社のデスクでいいんじゃないか?

真子:絵馬をデスクに飾ってどうするんですか?

勝 :毎日眺める

真子:それで?

勝 :少しは考えろよ……絵馬には何が書いてある?

真子:何って、願い事っていうか自分への「誓い」が……

勝 :だから?

真子:だからって……あ! 見る度に自分の願い事を思い出す!

勝 :そう。自分への意識付けに使う。「これを達成するんだ」って
   毎日見て、脳に刻み込む。

真子:なるほどぉ、実行することを忘れるな、って絵馬に思い出させ
   てもらうんだ!

勝 :そうそう。絵馬に「ちゃんとガンバレよ」って催促してもらう
   んだよ。

真子:そっかあ……デスクに置いておけば、毎日「願い事」を見るん
   だもんなあ……イヤでも思い出すよね

勝 :そう、それで、「今やってることは、この願い事に近づけてく
   れるだろうか」っていつも考える

真子:なあるほどぉ! 絵馬に書いてあるのが戦略指標なら、それだ
   けを考えていればいいんだもんね!

勝 :極端に言えば、それ以外のことは、全て無視していいか、優先
   順位が低いことだからな。自分の中で基準が明確になるだろ

真子:たあしかにぃ! 絵馬による意識付けかあ……それによる、行
   動の優先順位付け!

勝 :迷ったら絵馬に聞く。そうすれば、自分の考えがブレない。

真子:そのためにデスクに置くんだ!

勝 :願い事を言語化して、書き出して、近くに置いて自分に意識付
   けする。そう考えると、初詣→絵馬、っていうのは意味がある

真子:なあるほどぉ。それが神頼みする意味っていうことなんだぁ!

勝 :で、その願いが「戦略指標」なら、それを実行すれば、成果が
   ついてくる。つまり「願いが叶う」んだよ。

真子:それならホントに神様が叶えてくれる、って感じだね-。神様
   に思い出させてもらうんだ♪

勝 :ああ。まあ別に絵馬じゃなくてもいいんだけどさ。

真子:それを言っちゃあ、ね……

勝 :それで、願いが叶ったら、っていうか叶えたら、「願いを叶え
   ることができました」ってお礼に奉納すればいいだろ。

真子:叶わなかったら、また同じお願いを書くんですか?

勝 :ダメだった理由を考えないとな。そこで「願い事」のせ・す・
   じ・評価を回せばいい。

真子:そっか……それに払うお賽銭なら惜しくないよね。もう願いが
   叶ってるんだもんね。

勝 :なんだ、やっぱりお賽銭惜しいと思ってたのか? 神様も報わ
   れないよなあ……

真子:もう、意地悪!

勝 :ははは、とにかく、実行する確率を少しでも高める。人間は弱
   い生き物だから、どうしても易きに流れる

真子:そっか……そうだよね……だから、決意表明して、絵馬を近く
   に置いて、自分への意識付けにする……

勝 :意識付けに重要なのは「頻度」なんだよ。真子さ、オレのオフ
   ィスによく来てるよな。トイレに入ると何がある?

真子:あ! トイレに、書いてる本の内容とかが貼ってある! そう
   か、それも「意識付け」なんですね!

勝 :そう! トイレは1日何回も行くから、そのたびに自分に意識
   付けできるだろ。アタマに釘を打ち込むように、な

真子:アタマに釘を打ち込む、かあ……じゃあ、トイレにこの絵馬を
   かけておけばいいんだ!

勝 :どこのトイレだよ……家のトイレならいいけどさあ……

真子:そっかあ……意識付けするには頻度が大事なんだぁ……じゃあ
   PCのスクリーンセーバーなんかもいいんじゃない?

勝 :ああ、いいと思うぞ。オレ一時期自分の目標をスクリーンセー
   バーに出してたし

真子:へえ。

勝 :でもまあ実際に手を動かして書いて、実体のあるものを見る方
   が意識付け効果が経験的には高いけどな

真子:へえ、実体のあるものは伝達力を持つからかぁ……あ!

勝 :どうした?

真子:ね、ね、勝さんの絵馬、見せて?

勝 :あ、ああ? これだけど……

真子:ちょっと貸してくださいね~。えっとね……

勝 :あ、ば、バカ、何すんだ、やめろ、それに書くな

真子:マ、コ、はあと、っと……はい

勝 :あああ、こんなの書きやがって……これ油性ペンじゃねーか…

真子:これで、勝さん、真子を毎日思い出せるでしょ? 真子を勝さ
   んのアタマに釘を打ち込むように、意識付け♪

勝 :ソレでオレの目を釘付け、とでも言うつもりか?

真子:きゃははは、勝さんやっぱりそうなんだあ! 真子にく、ぎ、
   づ、け

勝 :ふざけんな。神々しい絵馬が一気に呪いの絵馬になったじゃね
   ーかよ。

真子:しっつれーね、もう、勝さんったら、照れちゃって♪

勝 :それ、オマエにやる。新しい絵馬買い直してくる

真子:あ、だ、ダメだってば! これ使ってよ!

 

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◆「願い事を叶える仕組み」を作る
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勝 :結局、願い事を叶えられる人っていうのはこういう絵馬書いた
   りみたいなことをバカにしないでやる人なんじゃないかな。

真子:うん……バカにしてやらないのはカンタンだけどさ……何事も
   実際に動くのは大事だよね……

勝 :「商売繁盛! お願いします、神様!」って祈ったって何にも
   起きないよな。

真子:だから、自分で叶えるんだよね!

勝 :ああ。で、自分を叱咤激励するために、初詣で「願い事を宣言
   する」とか、絵馬で意識付けする

真子:そう考えると、初詣って実は理に適ってるのかもね

勝 :そう。初詣を、「願い事を叶える」っていう目的のための「仕
   組み」にしちゃえばいいんだよな。

真子:「仕組み」かあ……絵馬を近くに置くなんていうのはそうだよ
   ね。意識付けの仕組み

勝 :そうそう。そうしないと人間はブレる生き物だからな

真子:神様を利用するっていうか、「願いを叶えてくれなんて言いま
   せん。でも、絵馬をこう使うのはお許しくださいね」って感じ

勝 :それでこそ神様も嬉しいと思うぞ。「自ら助くものを助く」だ
   しな。

真子:ね、ね、じゃあさ、神社さんもそういうサービスすればいいの
   にね。願い事を叶えるのをお助けするサービス

勝 :た、確かに……真子ホントそういうところは鋭いよな……

真子:へっへえ。神社さんが「目標達成手帳」とか売ったっていいん
   だしさ。御利益ありそう

勝 :おれは御利益(ごりやく)よりご利益(りえき)が欲しいよ

真子:そういう夢の無いこと言わないの! 1年に1回といわず、3
   ヶ月に1回とかさ、3ヶ月詣でをして……

勝 :願い事を順調に達成できているか、神様に報告しに来るのか。
   それおもしれーよ! 神社の利用頻度も上がるしな。

真子:メッセージは「本当に願い事が叶います。叶えるのはアナタで
   すけどね、はあと」って感じ?

勝 :そうなるな。

真子:それでね、絵馬もデスクにちゃんと置けるようにするの。こう
   いう掛けるタイプじゃなくて。意識付け用の絵馬にするの。

勝 :それで買上点数もアップ、クロスセリングか……オマエ、ホン
   トそういうところはアタマ回るよな。

真子:へっへえ。戦略指標はね、やっぱり来店……じゃなくて来社頻
   度かなあ……

勝 :オレ開こうかな。BASiCS神社とか……言葉を話すネコを
   祀って……

真子:あ、面白そう! 「天は自ら助くものを助く、じゃ。願いを叶
   えるのはお主じゃぞ」とか言いそうだよね~

勝 :ははは、そうだな。「お主のその願いは、お主の強みとあって
   おるのか」とか言いそうだ

真子:ね、それできるんじゃないの? 実際に言葉を録音して、流せ
   ばいいじゃん!

勝 :確かに! おみくじはみんなBASiCS。「戦場を変えるが
   吉」とか。「強みを見直すべし」とかな。おもしれー。

真子:ね、真子、巫女さんやる! やりたい!

勝 :わかったわかった、もういいよ。ちょっと寒くなってきたな。
   最後にお参りして帰るか。

真子:はーい! じゃあ今年も良い年でありますように!

勝 :そうだな。でもこのシリーズ、まだ続くんだよ。

 

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