BtoBとBtoC

 

「BtoB」「BtoC」は、よく使われる言葉ですので、ここで一応定義しておきます。

BtoB(Business to Business):法人顧客対象のビジネス
BtoC(Business to Consumer):個人顧客対象のビジネス

例えば、機械部品などの生産財を工場に販売する、という場合はBtoBですね。通販で、健康食品を消費者に直販する、という場合はBtoCです。
◆BtoBとBtoC

BtoBとBtoCでは、一般的に購買の意思決定が違うと言われます。

 BtoBの購買の特徴には、以下のようなものがあげられます。

◎意思決定者が複数:社内で稟議書を回す
◎経済合理的:相見積もりをとって、価格対性能などで比較する
◎決断に時間がかかる:供給先の変更には試験なども含め数か月かかる
対して、BtoCの購買の特徴には、以下のようなものがあげられます。

◎意思決定者が単数:自分1人で決める
◎衝動的:「何となく」で決定する
◎決断が早い:ペットボトルジュースを選ぶのにかける時間は数秒

 

◆BtoBとBtoCは違うのか?

しかし……上記のように、BtoBとBtoCでの購買特性の違いは、本当なのでしょうか?
例えば、法人として文房具を買う、という場合は、文具店から見ると「BtoB」です。確かに、お金を払うのは最終的には会社ですね。しかし……社員が自ら文具店に行って、自分で文具を選び、立て替え払いをするような場合を考えてみましょう。恐らくは「自分の好み」にあった文具を選びますよね。それが果たして「BtoB」と言えるでしょうか? むしろ「BtoC的」な購買ですよね?

ですから、文具店には、購買金額に応じて金券を「買った人」に渡す店もありますね。この「金券」は、会社のものなのか、個人のものなのかは微妙なところです。個人のものにする場合には、「会社」としてではなく、「個人として」その店を選ぶことになります。そのために文具店は、「割引き」(購買者である法人顧客への還元)ではなく「金券」(購買代理人への還元)を渡すわけです。これと全く同じロジックが、電機店のポイントやエアラインのマイレージですね。

逆に……家を買う、という場合は……「意思決定者は複数」ですね。自分、家族、などです。さらに、相見積もりをとって、価格対価値などで決める、という「経済合理的」な行動をします。そして、決断には時間がかかります。通常は数か月はかかるでしょう。これを、先ほどのBtoBの購買特性と比べると、全く同じであることがわかります。家を買うのは「BtoC」ですが、その購買特性は「BtoB的」なのです。
つまり……

・文房具を買う場合は、「BtoB」でも「BtoC的」な購買をする
・家を買う場合は、「BtoC」でも「BtoB的」な購買をする

ことが少なくないのです。

すると、BtoBとBtoCという区分にはあまり意味がないことがわかります。

 

◆カギは「意思決定特性」

結論は、要は「意思決定特性を把握する」ことが重要なのです。BtoBやBtoCということが重要なのではなく、

・お客様はどのような選び方・決め方をするのか?
・それに関わる利害関係者は誰なのか?

などの、「意思決定特性」を知ることが重要なのです。
と言いつつも、BtoBとBtoCは違うことが多いので、このサイトでも、「BtoB」という業種区分をあえて使っています。